店舗を構えているすべての企業において業務の効率化は、ひとつの大きな課題です。そして、業務効率を図るためのシステムとして自動精算機を導入する店舗が増えています。
自動精算機を店舗に導入することで、店舗にはどのようなメリットがあるのでしょうか。また、この記事では自動精算機導入の費用対効果についても詳しく紹介します。
企業に自動精算機を導入する5つのメリット
自動精算機を導入するメリットについて、まずは紹介します。代表的なメリットは以下の5つです。
- 労働コストの削減
- 会計ミスの減少
- 顧客満足度の向上
- セキュリティの向上
- 店舗のイメージアップ
自動精算機の導入メリット1:労働コストの削減
自動精算機の導入により、レジ業務にかかる時間と人件費を大幅に削減できます。企業が得られるメリットとしては、これがいちばん大きなものでしょう。
従来のレジ業務は常に人手を必要としていました。たとえば、大型のスーパーマーケットなどでは、レジ係だけで数十人の従業員が必要です。更にピーク時には追加のスタッフを配置する必要があります。
しかし、自動精算機を導入すれば、それぞれのレジに人員を配置する必要はありません。ごくわずかな人数でレジ全体を管理すれば、レジ業務が成り立ってしまいます。
この効率化によって人件費の大幅なカットもしくは、従業員を他の重要な業務に配置することが可能です。自動精算機の導入により全体の労働コストが削減され、店舗の運営効率が向上します。
自動精算機の導入メリット2:会計ミスの減少
従来のように人がレジを扱う場合、どうしてもミスが出てしまいます。レジ業務の経験がある方ならば、計算が合わない日はけっして少なくないと理解できるでしょう。小さな計算ミスでも積み重なれば大きな損失につながります。
その点、自動精算機は正確な金額計算を行うため、ミスを最小限に抑えることが可能です。顧客とのトラブルも減少し、信頼関係の構築に役立ちます。
自動精算機の導入メリット3:顧客満足度の向上
自動精算機を導入することで会計プロセスがスムーズになり、ほとんどの顧客は迅速に支払いを済ませることができます。
とくに忙しい時間帯には、長いレジ待ち時間が顧客の不満につながることが多いですが、自動精算機はその解決策となるでしょう。この待ち時間の短縮は、顧客満足度の向上に直結します。
ただし、今述べたようなスムーズな会計プロセスを店内で築くためには、多くの顧客が自動精算機での支払いに慣れているという前提があります。顧客が自動精算機に慣れるまでは、従業員のサポートが必要です。
また、自動精算機を嫌う顧客が一定数いることも否定できません。そのような顧客に対応するために、有人レジを最低限残す必要はあるでしょう。
自動精算機の導入メリット4:セキュリティの向上
自動精算機を導入すると、有人レジでの現金の取り扱い量が圧倒的に減ります。その結果、不正行為や盗難のリスクを圧倒的に減らすことができます。仮に強盗の被害に遭ってしまった時も、被害金額は最小限で済むでしょう。
また、自動精算機には監視システムが組み込まれている場合が多く、トラブル発生時にも迅速に対応できるのも大きなメリットです。
自動精算機の導入メリット5:店舗のイメージアップ
最新の技術を導入することで、店舗の先進的なイメージをアピールできます。顧客は新しい技術や便利なサービスを好む傾向があり、自動精算機の導入は顧客の信頼向上にも良い影響を与えてくれるでしょう。
ただし、業種によっては自動精算機があまり好きではない顧客が多いかもしれません。その場合は、自動精算機の導入が店舗にとってデメリットになってしまう可能性もあります。自動精算機を導入する前に、自分たちの顧客が自動精算機を受け入れるかどうかを、一度考慮したほうが良いでしょう。
自動精算機導入の費用対効果の検証
導入コストの分析
自動精算機の導入には初期費用と維持費用がかかります。初期費用とは、機器の購入費用や設置費用のことです。自動精算機の価格は機能やメーカーによって異なりますが、一般的な価格帯は以下のとおりです。
- 基本的な自動精算機
- 価格: 約50万円〜100万円
- 機能: 基本的な現金の取り扱い、簡単なタッチパネル操作
- 中級モデル
- 価格: 約100万円〜200万円
- 機能: 現金とカードの両方を扱える、多言語対応、レシート発行機能など
- 高機能モデル
- 価格: 約200万円〜500万円
- 機能: 高度なセキュリティ機能、詳細なデータ分析、カスタマイズ可能なインターフェース、RFIDやバーコードスキャン機能など
- カスタマイズモデル
- 価格: 500万円以上
- 機能: 特定の業務に特化した機能やデザイン、企業の要望に応じたカスタマイズ対応
また、維持費用として、定期的なメンテナンスやサポート費用も考慮する必要があります。導入する台数にもよりますが、自動精算機の導入にはやはり相応のコストがかかってしまうのです。しかし、これらのコストは長期的な視点で見ると、労働コスト削減やミス削減による損失防止額によって十分に回収可能です。
効果の定量的評価
一般的には自動精算機の費用対効果は高いとされています。ただし、すべての店舗に当てはまるわけではありません。ですから、自動精算機を導入することで、どのくらい労働コストを削減できるのか算出してみましょう。
そうすれば、どれだけの期間で初期投資を回収できるかが見えてきます。また、ミス削減による損失防止額や、顧客満足度向上による売上増加も定量的に評価することで、導入の正当性を裏付けやすくなります。
具体例
具体的な数値を使った自動精算機導入の費用対効果の例を示します。ここでは、中規模の小売店舗を想定してみましょう。あくまで一例ですが、どのくらいの費用対効果があるのか見えてきます。
初期コストと運用コストの計算
小売店舗で3台の自動精算機を導入したと仮定します。導入するのは高機能モデルです。
- 自動精算機の購入費用:1台あたり300万円(導入予定台数:3台)
- 設置費用:1台あたり50万円(3台で150万円)
- システム導入費用:200万円
- 初期コスト合計:300万円 × 3台 + 150万円 + 200万円 = 1,250万円
- 年間メンテナンス費用:1台あたり10万円(3台で30万円)
- 消耗品費用:1年間で10万円
- 運用コスト合計:30万円 + 10万円 = 40万円
この場合、自動精算機の導入のためのコストが1,250万円。ランニングコストが年間40万円です。
労働コストの削減効果
続いては自動精算機を導入すると見込める労働コストを計算します。
- レジ担当スタッフの削減:3名
- 1人あたりの時給:1,200円
- 1日あたりの勤務時間:8時間
- 1週間の労働日数:5日
削減できる人件費は以下の計算になります。
年間削減額=1,200円×8時間×5日×52週間×3名=約748万円
この例の場合では、約2年間で自動精算機導入にかかったコストは回収でき、3年目以降は年間700万円(年間削減費748万円ーランニングコスト40万円)ほどコストを削減できる計算になります。
また、前述したようにミス削減による損失防止額や顧客満足度向上による売上増加も考慮すると、自動精算機を導入するメリットはより大きくなるでしょう。
おすすめの自動精算機
ここではおすすめの自動精算機を厳選して紹介します。自動精算機は数多くあるため、どれを導入すればよいのか判断が難しいでしょう。そのような方は、まずこちらの自動精算機をご検討ください。
※これらの製品情報の閲覧には「DXPOオンライン会員登録」が必要です。
旭精工(株)
「デジレジ」
デジタル時代の会計は、これで決まり。
「デジレジ」は横幅46cm×奥行45cmの非常にコンパクトな自動精算機です。製品面積は他社に比べて約20%程小さく、限られたスペースにもすっきりと設置できます。
自動精算機を導入するメリット:まとめ
自動精算機を導入するメリットならび費用対効果について解説しました。まだ、多くの店舗が自動精算機を導入していない業界でも、今後はどんどん自動精算機の導入が増えていくと予測されます。業務効率の向上や人件費削減を考えているのであれば、是非前向きに自動精算機の導入をご検討ください。