インターネットが普及した現代では、EC（電子商取引）サイトの需要がますます高まっています。これまで店舗でのみ販売を行なってきた企業の方でも、ECサイトの開設を検討している方は多いのではないでしょうか。しかし、技術的な知識がない人にとってはECサイトの制作が、難しく感じるかもしれません。そこで本記事では、これからECサイトを開設したい方に向けて、知識ゼロからでも始められるECサイト制作の基本をステップ式でわかりやすく説明します。
簡単にわかるECサイトの基礎知識
ECサイトとは、オンライン上で商品やサービスを販売するためのウェブサイトです。Amazonや楽天市場を想像していただければわかりやすいですが、他にも小規模な個人運営のショップまで、さまざまな形態があります。
ECサイトのメリット
多くの企業がECサイトを開設するのは、たくさんのメリットがあるからです。代表的なメリットを紹介します。
- 24時間営業可能：インターネット上での運営のため、24時間365日営業が可能
- 広範な市場へのアクセス：物理的な店舗と異なり、地理的な制約を受けない
- コスト削減：常に店舗に人がいる必要はない
- データ収集と分析が容易：顧客の行動や購入履歴などのデータを簡単に収集できる
- パーソナライズドサービスを提供しやすい：顧客の過去の購入履歴や閲覧履歴に基づいて、関連商品の提案や特別なオファーを提供しやすい
もちろんサイトの開設には費用がかかりますが、長い目で見ればメリットのほうがはるかに大きいでしょう。
ステップ式：ECサイト制作ガイド
では、ECサイトを作るためにはどのような手順を踏めば良いのでしょうか。ステップ式で初心者にもわかりやすいように解説していきます。
ステップ1：目標と計画の設定
まず、ECサイトを立ち上げる目的を明確にしましょう。何を売りたいのか、誰に売りたいのか、売上目標はどれくらいなのかを設定します。大事なのは、目的をできるだけ具体的にすることです。続いてECサイトを制作するために必要なリソース（時間、予算、人材）を把握し、具体的なスケジュールを作成します。この計画段階での準備が、後々の成功につながると考えてください。
ステップ2：プラットフォームの選定
ECサイトを構築するためには、プラットフォームが必要です。プラットフォームとは、ウェブサイトを構築・運営するための土台となるソフトウェアやサービスのことを指します。プラットフォームには、それぞれ特徴があるため、まずはどのようなプラットフォームがあるのかを確認すると良いでしょう。
ステップ3：ドメイン名とホスティングの取得
次に、サイトの住所となるドメイン名を取得します。ドメイン名は短く、覚えやすいものが理想です。また、信頼できるホスティングサービスを選びましょう。ホスティングはサイトのパフォーマンスに直結するため、信頼性が高く、速度の速いサービスを選ぶことが重要です。ここまでできたら、サイトを制作する準備は整いました。
ステップ4：デザインとレイアウトの決定
ここからは、いよいよ実際にサイトを制作していきます。まずはECサイトのデザインを決めましょう。ECサイトの見た目は、ユーザーの購買意欲に大きく影響します。デザインのセンスがなくてもCMSなどのWebプラットフォームにはテンプレートが用意されているので安心です。テンプレートを選んだら、自社のブランドに合わせたカスタマイズをします。その際に大事なのは以下です。
- ユーザーフレンドリーなデザイン
- わかりやすいナビゲーション
- 製品が見やすいレイアウト
- レスポンシブデザイン
これらは必ず押さえなければなりません。とくにレスポンシブデザインは重要です。商品やサービスによっては利用者のほとんどがモバイルユーザーということも考えられます。彼らにも快適に利用してもらえるように意識しましょう。
ステップ5：製品の登録と管理
次に、販売する製品をサイトに登録します。製品名、価格、説明、画像を詳細に入力し、顧客が必要な情報をすぐに見つけられるようにします。画像はできるだけ高品質なものを複数用意して、製品の魅力を最大限に伝えることが重要です。また、在庫管理も忘れずに行い、在庫切れや誤発送を防ぐためのシステムを整えます。
ステップ6：支払いと配送設定
顧客が購入しやすいように、支払い方法を多様に設定します。一般的なクレジットカード決済はもちろんPayPalなど、複数の決済方法を提供することで、顧客の利便性が向上します。支払い方法が多様であればあるほど、購入者は増えるのです。
配送設定も同じように重要です。とくに配送料金は明確にしなければなりません。顧客にとって最も重要なのは、この「支払い」に関する部分です。支払いに関する疑問が少しでも湧いてしまうと、購入を見送る方も少なくありません。
また、できるだけ配送時間や追跡機能などのリクエストには応えるようにしましょう。このような細かい気配りが顧客に安心感を与えます。
ステップ7：セキュリティ対策
ECサイトでは顧客の個人情報を扱うため、セキュリティ対策は必須です。まず、SSL証明書を導入し、サイト全体を暗号化します。また、セキュリティプラグインを利用し、不正アクセスやデータ漏洩を防ぎましょう。
とくにまだ知名度がないECサイトの場合、顧客が何よりも求めるのは安心感です。顧客データの管理と保護に対する意識を高め、信頼性のあるサイト運営を心がけましょう。
ステップ8：SEOとマーケティング
どれだけ立派なECサイトを制作しても、誰にも見てもらえなければ商品やサービスは売れません。売上に必要なのはアクセス数です。そして、多くの顧客にアクセスしてもらうためには、検索エンジンで上位表示される必要があります。
SEO（検索エンジン最適化）によって適切なキーワードを選定し、メタタグやコンテンツを最適化すれば、検索エンジンで上位表示されやすくなります。SEOは非常に奥が深いため、すぐに結果は出ないかもしれません。しかし、サイトの運営者は常に意識し続けなければならない部分です。
また、マーケティング手法として、ソーシャルメディアマーケティングやメールマーケティングの活用も検討しましょう。定期的にブログを更新すれば、顧客とのエンゲージメントを高めやすくなります。
ステップ9：テストと公開
ここまで準備が整えば、いよいよECサイトの公開です。もちろんサイトを公開する前には、動作確認を徹底的に行います。リンク切れや表示崩れがないか、ユーザビリティテストを通じて確認しましょう。問題がないことを確認したら、サイトの公開です。公開後も定期的にチェックし、問題が発生した際には迅速に対応します。
ステップ10：メンテナンスと改善
サイトの公開後も、定期的なメンテナンスが必要です。システムの更新やバックアップを定期的に行い、サイトの安全性とパフォーマンスを維持します。また、顧客からのフィードバックを活用し、継続的にサイトを改善していきましょう。新しい機能を追加したり、デザインを刷新したりすれば、常に魅力的なサイトを提供できるようになります。サイトの魅力は、当然商品やサービスの売上につながります。
ECサイト制作のために便利なサービス
ECサイトを制作する際に便利なツールやサービスを紹介します。この手のサービスは非常にたくさんあるため、ここではおすすめのものを厳選して紹介しました。かったらご検討ください。
※これらの製品情報の閲覧には「DXPOオンライン会員登録」が必要です。
(株)LOM
【低コストで実現】ECサイト制作
低価格のECサイト制作の答えはCMSだけが答えじゃない
ECサイト制作を進めたいが、CMSだとCV（購入）しないが、一方制作会社に依頼すると高額になり、費用対効果が合わないという方向けの制作サービスです。
(株)エートゥジェイ
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ECサイト制作ガイド：まとめ
ECサイトの制作は、プラットフォームやテンプレートを利用すれば、そこまで難しいものではありません。知識ゼロからでもステップを踏んで進めていけば、十分に成功する可能性があります。是非、この記事で紹介したステップを実践し、顧客に信頼されるECサイトを作り上げてビジネスの成功に繋がてください。
なお、ECサイト制作のための外部サービス利用に稟議書が必要な場合は、以下の記事を参考にしてください。
