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健康的に長く働ける環境づくりへ!
スタッフが意見を出し合い導入を決定

神奈川県 特養「かまくら愛の郷」様

入居者(施設最年長103歳)の方がトイレへの移乗でHugを使用している様子。

神奈川県鎌倉市の社会福祉法人 湘南愛心会様は、特養、老健、デイサービスのほかケアプラン作成、介護職員研修等、幅広くサービスを展開していらっしゃいます。今回は特養「かまくら愛の郷」にお伺いし、株式会社FUJIの移乗サポートロボット「Hug(ハグ)」を導入されたきっかけや導入後の変化についてお伺いしました。

身体をボロボロにしながら定年を迎えて良いのか、という疑問

スタッフや入居者から人気の「愛の郷お地蔵さん」
スタッフや入居者から人気の「愛の郷お地蔵さん」

日々の業務での課題意識-

当施設に限ったことではないと思いますが、移乗の介助や排泄ケアなど、やはり介護職員の業務には身体的に負荷がかかるものが多くあります。
たとえば、当施設では移乗はこれまで二人介助で行ってきました。腰痛予防のベルトを配るなどしているものの、ベテランのスタッフなどから腰や膝などの痛みを訴える声があがることも少なくありません。そういった不調を理由に退職を選ぶ者もいるというのが現状でした。従来に比べて、体格の良い入居者が増えて来ていることなどもあり、負担はより大きくなっているように思います。
「身体をボロボロにしながら定年を迎えるのは悲しいな」「健康的に働き続けたいな」そんな思いを持つようになり、介護ロボットなどのテクノロジーで改善できることはないか気にするようになりました。

スタッフが日々の業務へすぐに取り入れられるイメージを持てた

ボタンの数が少ないなど、直感的な操作が可能。
ボタンの数が少ないなど、直感的な操作が可能。

導入のきっかけと決め手-

介護ロボットなどへの関心を持ってからは、展示会やセミナー受講などを通じて情報を得ることを心掛けるようになりました。そのような中、昨春東京ビッグサイトで開催された介護の展示会「東京ケアウィーク’22」には様々な職種の者が訪問し、それぞれの目線でどのような製品を導入したほうが良いか意見を出し合うようにしました。そこで、リフトやパワースーツなどとともに話題に上がったのが移乗サポートロボットの「Hug」でした。
実際に様々な製品を試しに使ってみた後、スタッフにアンケートをとったところ「Hugが欲しい」という声が大きかったです。

これまで二人で行って業務が一人でできるようになる効率面のメリットや、介護する側・される側それぞれの身体的負担を軽減できることや安全性を実感できたのに加えて、当施設が初めて導入する介護ロボットだったこともあり、操作のわかりやすさなどに優れていたHugは「日々の業務に取り入れやすそう」というイメージを持てたことが、人気の要因だったようです。
検討時期に神奈川県が実施していた介護ロボット導入支援の補助金を利用できることもあり、昨年11月に3台導入。居室のある2~4階に1台ずつ置くようにしました。

スタッフがストレスなく活用できる環境づくりからスタート

フロアごとにHug使用の担当者を決め、運用を開始。段階的に使用対象者を増やしていく予定。
フロアごとにHug使用の担当者を決め、運用を開始。
段階的に使用対象者を増やしていく予定。

導入後の運用-

年末年始は慌ただしかったこともあり、腰を据えて本格的に運用していくのはこれからという段階です。今はHugを使用する担当をフロアごとに決めて運用し始めたほか、誰でも使えるようオリジナルのマニュアル作成などを行って、現場のスタッフが不安やストレスなく活用できる環境を整えるようにしています。

入居者の方々に対しては、はじめて使用する時はHugを使うことを怖がられたり、拒否されたりすることもあるのではないかと当初は不安だったのですが、大きな問題なく使用することが出来ました。
当施設には103歳の入居者がいるのですが、その方などにもスムーズにご利用いただくことができて、とても安心しました。二人介助で抱きかかえていた時は、どうしてもちょっと痛がられてしまうという様なことがあったのですが、今後はそういったご負担を入居者の方にかけることなく移乗の介助ができそうです。

そして、これは思わぬメリットなのですが「腰の負担が軽くなった」「□□室の〇〇さんの移乗がスムーズになったよ」など、使用者の感想がスタッフ同士の会話の話題として上るようになり、施設内でのコミュニケーションが活発になってきたと感じています。

テクノロジー導入を施設のブランディングへつなげていきたい

(左から)今回お話を伺った、介護主任 渡辺様、三浦様、介護士長 磯野雅彦様
(左から)今回お話を伺った、介護主任 渡辺様、三浦様、介護士長 磯野雅彦様
かまくら愛の郷は「かながわベスト介護セレクト20(令和元年度)」に選出。介護テクノロジーの導入も活かし、施設のブランディングをさらに強化していく。
かまくら愛の郷は「かながわベスト介護セレクト20(令和元年度)」に選出。介護テクノロジーの導入も活かし、施設のブランディングをさらに強化していく。

これからの活用方法、今後の施設づくりへの想い-

まずは、早く現場の全スタッフが使えるようにしていきたいと思っています。これまで日々、目の前にある業務に手いっぱいで、新たなテクノロジーなどに目を向ける余裕をなかなか持てなかったスタッフにこそ、身体的負担の軽減などHug導入のメリットを早く感じてもらえるようにしたいと思います。そして、スタッフが長く健康的に働ける職場にしていきたいですね。

また、業務の効率化、負担軽減への積極的な取り組みを、当施設の強みとしてご入居を検討している方や就職を考えている方への差別化要素、ブランディングにつなげていけたら嬉しいですね。

先日FUJIの担当者さんとお話しする中で、Hugを使って立ち上がらせてあげることで、足底にしっかり荷重をかけてあげるられるので尖足予防にも繋がると聞きました。
この構造を生かして立ち訓練のリハビリにHugを活用している施設さんもあるそうなので、そういった活用なども検討していけたら良いですね。

施設情報

施設名
社会福祉法人湘南愛心会
特別養護老人ホーム
かまくら愛の郷
住所
〒247-0072
神奈川県鎌倉市岡本1022-32
電話番号
0467-41-1122
サイトURL
http://www.s-aishinkai.jp/ainosato/index.html
特別養護老人ホームまるめろ

企業・製品情報

会社名
株式会社FUJI
住所
〒472-8686
愛知県知立市山町茶碓山19番地
電話番号
0566-81-2111
製品名
移乗サポートロボット Hug T1-02
サイトURL
https://www.fuji.co.jp/items/hug/hugt1
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