近年、企業や組織がますますデジタル化されるにつれて、IT資産管理とデバイス管理ツールの重要性が高まっています。とくに、リモートワークの普及によってセキュリティの脅威が増加しているため、IT資産を効果的に管理し、セキュリティの確保は企業にとっての不可欠要素です。この記事では、IT資産管理とデバイス管理ツールの必要性、そして適切なツールの選び方について解説します。
IT資産管理とは
IT資産管理とは、組織が所有するすべてのITリソースを追跡、監視、管理するプロセスです。ハードウェア（コンピュータ、ネットワーク機器、モバイルデバイスなど）の管理はもちろんですが、ソフトウェアやライセンス、データ、クラウドサービスなどの管理も含まれます。
IT資産管理の重要性
IT資産管理には多くのメリットがあります。ここでは以下の3つの観点からメリットを紹介しましょう。
- リソースの最適化とコスト削減
- セキュリティとコンプライアンスの確保
- 生産性と効率性の向上
リソースの最適化とコスト削減
リソースの最適化とコスト削減は、IT資産管理における代表的なメリットです。正確な資産情報を持つことで、無駄な資産の購入や保守コストを削減し、予算を最大限に活用できます。
セキュリティとコンプライアンスの確保
組織が所有する全てのデバイスやソフトウェアを追跡し、セキュリティポリシーを実施することは、機密情報や個人情報の漏洩防止ならびにコンプライアンス要件への適合に繋がります。
組織が利用するデバイスやソフトウェアが正確に把握され、適切に管理されれば、セキュリティ上の脅威に対する防御策を強化することができるでしょう。
また、コンプライアンス要件に適合することは、組織にとって法的なリスクを最小限に抑えるだけでなく、信頼性や信用性を高めることでもあります。たとえば、GDPRやHIPAAなどの規制に準拠することは、顧客や取引先からの信頼に結びつきます。
生産性と効率性の向上
正確な資産情報を持てば、サポートやトラブルシューティングが迅速に行えるようになるため、従業員の生産性を向上させることができます。IT資産管理は、組織の業務フロー全体における「効率性を高める役割」も担うのです。資産の追跡や正確な監視は、リソースの適切な割り当てや予算の最適化にも繋がります。
また、デバイスやソフトウェアのアップデートや保守が適切に管理されることで、システムの安定性が向上するため、業務の中断や停止のリスクを最小限に抑えることができるでしょう。
デバイス管理ツールの必要性
デバイス管理ツールは、IT資産を効果的に管理するための不可欠なツールです。デバイス管理ツールを使うことでどのようなことが可能になるのか、見ていきましょう。
デバイスの追跡と監視
組織内のすべてのデバイスを追跡し、状態や利用状況を監視することで、リソースの最適化やセキュリティの確保をしやすくなります。また、デバイス管理ツールには、デバイスの設定、配備、アップデートなど、デバイスのライフサイクル全体を管理するための機能もあります。
リモートワーク環境のサポート
デバイス管理ツールではリモートワーカーのデバイスを一元管理することも可能です。セキュリティポリシーの適用やセキュリティパッチの配布だけではなく、紛失や盗難に備えてデバイスのロックやワイプといったリモートセキュリティ機能が提供されているため、機密情報の漏洩防止にも役立ちます。
デバイス管理ツールの選び方
適切なデバイス管理ツールを選ぶ際には、以下のポイントを考慮すると良いでしょう。
- 機能面：デバイスのインベントリ管理、ソフトウェアの配布とアップデート、セキュリティ機能、リモート管理のサポートなど、必要十分な機能があるかどうか。
- ユーザーフレンドリーさ：直感的なインターフェースやカスタマイズ可能な設定があるかどうか。
- インテグレーションの可能性：既存のシステムやツールとの互換性、APIの提供などシームレスな統合が可能かどうか。
- サポートと保守：導入後のサポートの充実さやシステムの保守はもちろん、定期的にアップデートが行われているかどうか。
新たにデバイス管理ツールを導入する際は一般的に利用されている管理ツールを調査した上で比較すると、導入するべきツールを決めやすいでしょう。
おすすめのデバイス管理サービス
IT資産管理に活用できるおすすめのデバイス管理サービスを紹介します。これからデバイス管理サービスを導入する方は以下のサービスをまず検討してみてください。
※これらの製品情報の閲覧には「DXPOオンライン会員登録」が必要です。
(株)南日本情報処理センター
SecureSeed Plus
IT資産管理と情報漏洩セキュリティ対策をクラウドで。
端末環境を見える化し適切なIT資産管理をサポート！ログ管理やデバイス制限により情報セキュリティ対策を支援します。情報漏えい対策をクラウドで簡単に始められます。
(株)ディー・オー・エス
SS1クラウド
サーバーレスのIT資産管理。端末管理/労務管理/セキュリティ
SS1クラウドは、IT資産管理やデバイス制御、テレワーク支援のほかログ管理/運用支援機能を搭載したクラウド型IT資産管理ツールです。
(株)スタメン
漏洩チェッカー
クラウド型IT資産管理、情報漏洩対策ツール
人的ミスなど内部からの情報漏洩を防ぐために、社用PCの管理・監視を行い、 管理工数の効率化、情報漏洩対策を支援するクラウドセキュリティサービスです。
まとめ
IT資産管理とデバイス管理ツールについて紹介しました。これから新たにデバイス管理ツールを導入する方は、この記事で紹介した内容を参考にしていただければ幸いです。
また、新たにシステムを導入する際に稟議書の提出が必要ならば以下の記事を参考にしてください。
