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稟議書のテンプレートと一般的な書き方&例文集

稟議書 無料 テンプレート 働き方改革・健康経営
働き方改革・健康経営

稟議書を提出して承認を得ることで、経費の支出や新規プロジェクトの開始など、さまざまなことを実行することができます。組織内での大きな意思決定を行うための不可欠なツールと言えるでしょう。

しかし、稟議書はただ漠然と書けば良いというものではありません。ある程度、書く時のルールがあります。本記事では稟議書のテンプレートや一般的な書き方はもちろん、稟議書を書くメリットやデメリット、稟議書を通すコツについても紹介します。

稟議書 テンプレート 項目
  1. 稟議書は誰が誰に向けて書くもの?
      1. 稟議書の基本的な定義
      2. 稟議と決裁の違い
      3. 稟議書を提出する相手は?
    1. 稟議書で扱う内容
  2. 稟議書テンプレート
    1. 無料DL:稟議書のテンプレート
    2. 稟議書に記載する例文
      1. 具体例1:新規取引の契約のための稟議書
      2. 具体例2:備品購入のための稟議書
      3. 具体例3:システム導入のための稟議書
  3. 稟議書を書く際に大事な5つのポイント
    1. 稟議書を書く時のポイント1:明確かつ簡潔な表現
      1. わかりやすさを最重視すること
      2. 意識するのは5W2H
    2. 稟議書を書く時のポイント2:論理的な構成
    3. 稟議書を書く時のポイント3:具体的な事実とデータの利用
    4. 稟議書を書く時のポイント4:読み手の視点を考慮
    5. 稟議書を書く時のポイント5:適切な敬意表現
  4. 稟議書を書くメリット
    1. 稟議書のメリット1:意思決定の効率化
    2. 稟議書のメリット2:プロジェクトの透明性
    3. 稟議書のメリット3:責任の明確化
  5. 稟議書を書くデメリット
  6. 重要!稟議書を通すための5つのコツ
    1. 稟議書を通すコツ1:事前の調査と検討
    2. 稟議書を通すコツ2:明確なコミュニケーション
    3. 稟議書を通すコツ3:柔軟性
    4. 稟議書を通すコツ4:メリットとデメリットを明確にする
    5. 稟議書を通すコツ5:関係者との事前調整
    6. 稟議書を再提出する際の注意点
      1. 1:具体的な修正ポイントを把握する
      2. 2:却下された理由を探る方法
      3. 3:再提出時の効果的な対策
  7. 稟議書をワークフローシステムを使って回覧する
  8. まとめ:稟議書を書く時には読み手の視点に立つことが大事

稟議書は誰が誰に向けて書くもの?

稟議書を書く理由

稟議書の基本的な定義

稟議書は、会社内での決定事項について上司や関係者の承認を得るための文書です。提案や計画の詳細を記載して必要な承認を求めるもので、基本的には「誰が出しても良いもの」とされています。

稟議と決裁の違い

稟議と似たような形で使われる言葉に決済というものがあります。社会人になりたてだと混同するかもしれませんが、稟議は提案や計画に対する承認を得るための文書です。

一方、決裁では稟議書に基づいて最終的な承認を下します。つまり、稟議を行なった結果、決裁があると考えるとわかりやすいです。

稟議書を提出する相手は?

一般的に稟議書を提出する相手は直属の上司です。提出先を間違えてしまうと、通る稟議書も通らなくなってしまいますので気をつけください。

誰に稟議書を提出するべきかわからない場合も、相談する相手は直属の上司であるべきでしょう。

稟議書で扱う内容

稟議書で扱う内容は以下のようなものが多いです。

  • 新規プロジェクトの提案: 新しい製品やサービスの開発、市場への新規参入など。
  • 大規模な資産の取得: 重要な機器やテクノロジーの導入、不動産の取得など。
  • 組織改革や大規模な変更: 部署の再編成、業務プロセスの変更など。
  • 予算の確保や増額の要求: プロジェクトや業務に必要な追加の資金を求める場合。

ただし、稟議書で扱う内容はとくに決まっているわけではありません。企業や組織の上層部や決定権を持つ管理者の承認が得たい時に使われるものと解釈しておけば良いでしょう。

稟議書テンプレート

稟議書テンプレートの活用

稟議書に決まった書き方はありません。しかし、押さえておいたほうが良い情報はあるのは事実です。

ですから、ごく一般的な稟議書のフォーマットとして、ここにテンプレートを紹介します。稟議書には以下の内容を盛り込むべきです。

  • 決済欄:稟議が最終的に承認されたか却下されたかを表す欄
  • 稟議番号:管理者が稟議書を管理しやすくするためのもの
  • 受付日:稟議書が受け付けられた日付
  • 決裁日:稟議の判断がされた日付
  • 提案日:稟議書が提出された日付
  • 起案部門:稟議書を提出した部署の名前
  • 稟議提出責任者:稟議書の責任者の名前。押印も行う
  • 起案者:稟議をした人の名前。押印も行う
  • 件名: 提案内容を簡潔に表すタイトルを設定
  • 目的・概要:提案内容や目的を簡潔にまとめる
  • 実施期日:提案内容を行う予定日
  • 購入先・発注先:取引相手の名前を記述
  • 発注金額:予算を明記
  • 費用発生日:取引先に支払う予定日
  • 支払い方法:取引先への支払い方法を明記
  • 添付資料:別途で添付資料があれば、どんな資料があるのかここに記入
  • 役員および関係部門意見:該当者の意見を書く箇所

このように、稟議書を出す際には詳細な情報を盛り込むことが重要です。内容に説得力があるのはもちろんですが、このように押さえるべき箇所を押さえた稟議書のほうが、上層部からの承認を得やすくなります。

なお、押印をしやすいように押印するための欄もあらかじめ作っておきましょう。詳しくは下のテンプレートをご覧ください。

無料DL:稟議書のテンプレート

こちらが、先ほど紹介した「押さえるべきポイント」を盛り込んだ稟議書のテンプレートです。Wordで作成したもので、それぞれの項目の幅は必要に応じて大きくすると使いやすいでしょう。このテンプレートはこちらから無料でダウンロードできますので、ご自由にお使いください。

また、上記の内容以外に稟議を通すために必要と思われるものがあれば、追加してください。

大事なのは稟議書の形式ではなく、稟議を通すことです。稟議書を書く際にある程度の形式にこだわるのは、稟議を通しやすくするためだと解釈してください。

稟議書に記載する例文

では、実際にはどのような文章を稟議書に載せれば良いのでしょうか。ここでは以下のシチュエーション別にそれぞれの具体例を紹介します。

  1. 新規取引の契約
  2. 備品購入
  3. システム導入

具体例1:新規取引の契約のための稟議書

  • 稟議書タイトル:新規取引先「ABC株式会社」との契約締結について
  • 目的:新規取引先「ABC株式会社」との契約締結により、当社の製品ラインを拡充し、市場シェアを拡大することを目的とします。
  • 提案内容:「ABC株式会社」との契約により、年間1000ユニットの発注を見込んでいます。取引条件として、単価は○○円、納期は30日以内、支払い条件は月末締め翌月末払いとします。市場調査と過去の取引実績から、ABC社の製品品質と納期遵守に信頼がおけると判断しました。
  • 期待される成果:この契約により、売上高が前年比で10%増加すると見込まれます。また、顧客からの評価向上とリピート発注の増加が期待されます。
  • 承認依頼:上記内容について、ご承認をお願い申し上げます。

具体例2:備品購入のための稟議書

  • 稟議書タイトル: 会議室用プロジェクターの購入について
  • 目的:新たに会議室にプロジェクターを導入し、プレゼンテーションの質を向上させることを目的とします。
  • 提案内容:会議室用に、以下のスペックのプロジェクターを購入したいと考えています。複数の見積もりを比較した結果、XYZ-123が最もコストパフォーマンスに優れていると判断しました。購入先は「DEF電機株式会社」とし、納期は2週間以内を予定しています。
    • 型番: XYZ-123
    • 解像度: 4K
    • 明るさ: 3000ルーメン
    • 価格: 150,000円
  • 期待される成果:プロジェクターの導入により、会議やプレゼンテーションの視認性が向上し、業務効率が改善されることが期待されます。
  • 承認依頼:上記内容について、ご承認をお願い申し上げます。

具体例3:システム導入のための稟議書

  • 稟議書タイトル:CRMシステム導入の提案
  • 目的:顧客管理業務の効率化とデータ分析の強化を目的として、新しいCRMシステムを導入します。
  • 提案内容:「GHIソリューションズ社」のCRMシステムを導入する提案です。導入により、顧客情報の一元管理が可能となり、営業活動の効率化とデータ分析の精度向上が見込まれます。システムのサポート体制も充実しており、導入後のトラブルシューティングも安心です。
    • システム名: GHI-CRM
    • 価格: 年間ライセンス費用 500,000円
    • 機能: 顧客データ管理、営業支援、レポート作成
  • 期待される成果:顧客対応のスピードアップと、営業チームの生産性向上が期待されます。初期投資はかかりますが、長期的には業務効率の改善とコスト削減が見込まれます。
  • 承認依頼:上記内容について、ご承認をお願い申し上げます。

稟議書を書く際に大事な5つのポイント

稟議書を書く際のポイント

テンプレートで紹介した情報を書く際には以下の5つのポイントを意識しながら書くと良いです。

  1. 明確かつ簡潔な表現
  2. 論理的な構成
  3. 具体的な事実とデータの利用
  4. 読み手の視点を考慮
  5. 適切な敬意表現

稟議書を書く時のポイント1:明確かつ簡潔な表現

稟議書は、簡潔かつ要点を押さえた記述が求められます。冗長な表現や専門用語を避け、明確かつ簡潔な表現を心がけましょう。

わかりやすさを最重視すること

たとえば「プロジェクトの目的は○○であり、そのために△△を実施します」といった形式で、目的と手段を明確にします。この際には、なるべく読み手が理解しやすい言葉を選ぶのが大事です。

技術的な専門用語や略語はできるだけ使わずに、誤解を避けることも意識してください。どうしても専門用語を使用しなくてはならない場合は、説明を添えて読み手にわかりやすく伝えます。

意識するのは5W2H

書き手が5W2Hを意識すると、読み手にとって意図や目的が伝わりやすい稟議書を作れます。稟議書作成の際に意識するべき5W2Hとは以下のことです。

  • When(いつ):いつ稟議書が提出されたのか
  • Where(どこで):どの部署から稟議書が提出されたのか
  • Who(誰が):稟議書を提出したのは誰か
  • What(何を):稟議書の内容
  • Why(なぜ):稟議書を提出する理由
  • How(どうやって):具体的に望んでいること
  • How much(いくらで):稟議を叶えるためにかかるコスト
会社の経費 論理的な理由と構成

稟議書を書く時のポイント2:論理的な構成

稟議書は論理的な流れで構成されるべきです。情報が整然と組織されていないと読み手が迷子になりやすいので、順序立てて要点を伝え、提案の流れを理解しやすくすることが求められます。

文章だけでは相手に伝わりにくそうなら、図や箇条書きなども利用していきましょう。

稟議書を書く時のポイント3:具体的な事実とデータの利用

具体的なデータや数字を使用して提案内容の信頼性を高めましょう。データは、提案の妥当性や必要性を示す証拠となります。

たとえば、予算案では費用対効果を示すデータや、売上予測に基づく具体的な数値を提示することで、提案の説得力が増します。

具体的なデータは、承認者に対して提案の裏付けとなる確かな情報を提供し、理解と納得を得るための重要な要素です。

稟議書を書く時のポイント4:読み手の視点を考慮

読み手は上層部や管理者です。彼らが求める情報や重要視するポイントをあらかじめ理解しておけば、それに基づいた提案を練ることができます。

読み手の期待に応える内容であればあるほど、稟議は通りやすくなるでしょう。

上司 ビジネスマン

稟議書を書く時のポイント5:適切な敬意表現

稟議書は上司や関係者に提出されるものです。そのため、敬意を表す言葉遣いや丁寧な表現は相手との間に信頼を築く上で重要になります。

稟議書を書くメリット

稟議書を書くメリット

稟議書を書く代表的なメリットは以下の3つです。

  1. 意思決定の効率化
  2. プロジェクトの透明性
  3. 責任の明確化

稟議書のメリット1:意思決定の効率化

情報を整理し、提案やプロジェクトに関する重要な事項を明確に示すことで、管理者はよりスムーズに判断を下すことができます。稟議書では冗長な説明を排除することも重要です。

意思決定の明文かと効率化

稟議書のメリット2:プロジェクトの透明性

提案者と関係者が同じ情報を共有することで、プロジェクトの進捗や目標が透明になります。組織内でのコミュニケーションが円滑になることも期待できます。

稟議書のメリット3:責任の明確化

提案者が稟議書を通じて提案をし、管理者がその承認を行うことで、プロジェクトや提案における責任の所在が明確になります。

この透明性によって各関係者が自身の責務を理解し、スムーズなプロジェクト進行が期待できます。新入社員を含む若手社員にとっての最も大きなメリットは、これかもしれません。

稟議書を書くデメリット

稟議書を書くデメリット

稟議書を書く際のデメリットには、手間と時間がかかることが挙げられます。稟議書の作成は十分な調査と検討が必要であり、提案の目的や理由を明確に伝えるためには詳細な情報が必要です。

この詳細な情報の収集や整理には、どうしても手間と時間がかかってしまいます。提案者はプロジェクトやアイディアに関する深い理解を示す必要があり、その理解の度合いが稟議書の充実度に大きく関わってくるのです。

重要!稟議書を通すための5つのコツ

稟議書を通すコツ

最後に稟議書を通す5つのコツを紹介します。ここまでの情報を踏まえた上で、今から紹介する「稟議書を通すコツ」を意識しながら稟議書を作成してみてください。そうすれば、きっとあなたの稟議は通ります。

  1. 事前の調査と検討
  2. 明確なコミュニケーション
  3. 柔軟性
  4. メリットとデメリットを明確にする
  5. 関係者との事前調整

稟議書を通すコツ1:事前の調査と検討

提案内容に信頼性と説得力を持たせるためには、充分な調査が欠かせません。データや事実に基づいた根拠があることで、承認者は提案の信憑性を高く評価することができます。この段階での十分な準備が、稟議書を通すための第一歩です。

稟議書を通すコツ2:明確なコミュニケーション

提案者と管理者との間に明確で適切なコミュニケーションがないと、提案内容が適切に理解されない可能性があります。その場合、承認プロセスがスムーズに進行しづらくなるでしょう。相手の質問や疑問に迅速かつ明確に答えることで、相手との間の信頼関係を築きやすくなります。

管理者との明確なコミュニケーション

稟議書を通すコツ3:柔軟性

フィードバックを受け入れ、必要に応じて提案内容を修正する柔軟性が求められます。もちろん一度の提出で稟議書が通ればいちばん良いのですが、二度三度と提出し直すことで初めて稟議が通るケースも少なくありません。

ですから、提案者は自らの意見に固執せず、改善の余地があれば遠慮なく取り入れる姿勢が大切です。最初は拒否されても、提案内容がより洗練されることで稟議書が通ることもあります。

稟議書を通すコツ4:メリットとデメリットを明確にする

メリットの強調は稟議書の重要性をアピールする手段となり、同時にデメリットを説明することで、提案内容の理解を促進します。

提案のメリットを強調し、リスクを最小限にする提案を行うことがポイントです。提案内容の利益や期待される成果を明確に示し、その上でリスク管理の方法や対応策も併せて説明すると良いでしょう。

稟議書を通すコツ5:関係者との事前調整

前もって関係者と事前調整しておけば、相手は提案の内容への理解を深めてくれるため、承認を得やすくなります。

また、承認する相手の立場になって一度考えてみましょう。承認者の立場や関心事を考慮すると、彼らが納得しやすい情報を提供しやすくなります。

稟議書を再提出する際の注意点

稟議書は通らないケースも少なくありません。その場合は、諦めるか稟議書を再提出するかの二択になります。ここでは、再提出を前提に注意点をお伝えしましょう。

1:具体的な修正ポイントを把握する

稟議書が通らなかった場合は、具体的な修正ポイントをきちんと把握することが重要です。どこを修正するべきなのかを、まずは洗い出しましょう。

2:却下された理由を探る方法

稟議書が却下された理由がわからないケースもあります。その場合は、承認者に直接のフィードバックを求めることが重要です。

過去に却下された稟議書の傾向や、同様の提案が通ったケースを調査すると、一般的な問題点や改善点を把握しやすくなります。

3:再提出時の効果的な対策

再提出時には、必ず変更点や改善点を明示します。その上で、前回の却下理由に対する対応策を説明することも重要です。

そうすることで承認者に対して誠実な改善姿勢を示せるため、信頼を得やすくなり、稟議も通りやすくなります。

稟議書をワークフローシステムを使って回覧する

稟議書とワークフローシステムの活用

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(株)クロスユーアイエス

WebNESTEE STAMP

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まとめ:稟議書を書く時には読み手の視点に立つことが大事

読み手の視点に立つことが大事

稟議書は企業においてスムーズな意思決定を実現するための手段として欠かせません。効果的な稟議書の作成には、構成の明確さ、具体的な情報の提供、読み手の視点を考慮することが必要です。

一方で、時間と手間がかかるデメリットもあるため、柔軟かつ効率的な作成が求められます。これらのポイントを押さえつつ、稟議書を通じて的確な意思決定を実現しましょう。

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