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【ちょっと待って】ChatGPTで社員や家族の写真をイラスト化して大丈夫?

プロンプトの重要性と難しさ IT・情シス向け
IT・情シス向け

家族の写真をイラストに変換するのは楽しいですが、個人情報の安全性について心配になることもありますよね。この記事では、ChatGPTを使って家族の写真をイラスト化する際の個人情報保護のポイントについて詳しく解説します。

ChatGPTの画像生成について

ChatGPTはOpenAIが開発した、高度な自然言語処理(NLP)技術を活用したAIツールです。テキストの生成や編集、画像の生成など、手軽にかつさまざまなタスクに対応することができます。

特に、テキストから画像を生成する機能は、クリエイティブな要求に役立ちます。ChatGPTは、ユーザーの入力に基づいて瞬時に精度の高い結果を生成するため、非常に人気のツールです。

最近では、SNSを中心に「人物の写真をジブリ風に加工する」ことが話題となり、賛否両論がありました。多くのユーザーが、自分や友人の写真をスタジオジブリのアニメーションスタイルに変換し、楽しんでいた一方で著作権やプライバシーの問題について懸念する声もありました。

ChatGPTを使った写真のイラスト化やアレンジ

ChatGPTを使って写真をイラスト化する際、個人情報の取り扱いが重要です。特に家族の写真には、顔や背景に個人情報が含まれることが多いため、適切な対策が必要です。

例えば、写真に写っている人物の顔や関係性、背景にある住所などの情報が第三者に漏れるリスクがあります。これを防ぐためには、画像のメタデータを削除し、プライバシー設定を確認することが重要です。

自社の社員だから、自分の子供の写真だからといってAIに学習させていませんか?このような行為は、個人情報の漏洩リスクを高める可能性があります。

個人情報保護のポイント

個人情報保護のためには、以下のポイントを押さえておくことが重要です。

  • 個人情報保護法の遵守: 氏名や住所、顔写真などの個人情報は、利用目的を明確にし、本人の同意を得ることが重要です。これにより、個人情報の不正利用を防ぐことができます。引用:政府広報オンライン/「個人情報保護法」を分かりやすく解説。個人情報の取扱いルールとは?
  • 画像のメタデータの削除: 画像にはGPS情報などのメタデータが含まれていることがあります。これを削除することで、位置情報の漏洩を防ぐことができます。
  • プライバシー設定の確認: AIツールのプライバシー設定を確認し、個人情報が第三者に漏れないようにすることが重要です。特に、オンラインで共有する際には、プライバシー設定を厳格に管理することが求められます。

イラスト化のリスクと対策

イラスト化されたからといって、個人情報が完全に保護されているわけではありません。データは収集され、顔認証のトレーニングデータとして利用される可能性があります。また、悪用されない保障もありません。

想定されるリスク

  • 顔認証データの収集: AIが生成したイラストが顔認証システムのトレーニングデータとして使用される可能性。
  • 詐欺や攻撃への悪用: 生成AIは詐欺や攻撃に悪用されるリスク(ディープフェイク技術を使って偽の動画や画像を作成し、悪用される可能性)
    参考:日テレNwes/子供の同意なく親が「写真」「動画」をネット投稿…危険性伝えるドイツの取り組み “恐ろしい未来の始まりかも”
  • アカウント情報の紐づけ: アカウント情報から家族構成に紐づく可能性。個人情報漏洩のリスク。
  • メタデータの収集: 写真を撮影した場所がメタ情報として収集される可能性。位置情報漏洩のリスク。
  • 著作権侵害: 他人の作品や有名人の顔に似せて生成された結果が著作権侵害となる可能性。生成された画像が元の作品に類似する場合、著作権侵害となるケース。引用:企業法務弁護士ナビ
  • 戦争や有事の際に、個人情報を不本意な方法や想定外の方法で利用される可能性
  • データ漏洩のリスク: 収集された情報が第三者に提供される際、もしくは不正アクセスやサイバー攻撃によって情報が漏洩する可能性(AIが誤って提供)
  • 法的リスク: 法的義務に基づく情報提供が行われる場合、予期せぬ法的問題が発生する可能性

これらの状況は、個人の人権がさらに侵害される恐れがあります。個人情報は厳重に暗号化されているとはいえ、他人の作品や有名人の顔に似せてといったプロンプトで生成された結果、どのようなことに繋がる可能性があるのか、リスクを想定しながら活用する必要があります。

ChatGPTのプライバシーポリシーの再確認

ChatGPTのプライバシーポリシーによると、OpenAIはユーザーのプライバシーを尊重し、取得した個人情報を安全に管理することを約束するとしていますが、改めて公式のプライバシーポリシーを確認し起こりうるリスクを想定しておくことも大切です。

ChatGPT(Open AI)が取得する情報

  • アカウント情報(氏名、連絡先情報、アカウント認証情報、生年月日、支払情報、取引履歴)
  • ユーザーコンテンツ情報(入力内容、アップロードされたファイル、画像、音声など)
  • コミュニケーション情報(電子メールやソーシャルメディアでのやりとり内容)
  • その他提供情報(イベントやアンケート参加時の情報、身元確認情報)
  • 技術情報(ログデータ、利用データ、デバイス情報、位置情報)
  • クッキー及び類似技術による情報

情報の使用目的

  • サービスの提供、分析、維持
  • サービスの向上・開発及び調査
  • お客様とのコミュニケーション
  • 不正アクセスや違法行為の防止、セキュリティ保護
  • 法的義務の遵守及び権利保護
  • 非識別化された情報の利用(サービスの改善、機能追加、調査の実施)

情報の第三者提供

  • ベンダーやサービス提供事業者
  • 政府当局や第三者(法的理由がある場合)
  • 取引に関与する当事者
  • ビジネスアカウント管理者
  • 他のユーザーや第三者との情報交換・共有

ユーザーの権利

  • 個人情報の取扱いに関する情報を知る権利
  • 個人データの削除要求権
  • 個人データの修正要求権
  • プライバシー権の行使に関連して差別を受けない権利
権利行使の方法:

privacy.openai.com または dsar@openai.com へリクエストを送信

参考:OpenAI/プライバシーポリシー

まとめ

ChatGPTを使って家族の写真をイラスト化する際には、個人情報の保護に十分注意することが必要です。データを送った瞬間、それはあなただけの所有物ではなくなり、一生消すことができない「相手との共有物」になったと考えましょう。

この記事を参考に、デジタルリテラシーを高め、リスクを認識したうえで、AIツールを活用していただけたら幸いです。

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