稟議書の読み方は?新卒が知るべき目的や意味とは? 

稟議書の読み方と意味は? 働き方改革・健康経営
働き方改革・健康経営

社会人になり新卒社員として働くようになると、企業でのさまざま業務に携わることになります。その中にはこれまでに知らなかったことや、学校では教えてくれなかったことも多々含まれていることでしょう。代表的なもののひとつが稟議書(りんぎしょ)です。

稟議書は企業で働く上でとくに重要な文書のひとつですが、教わる機会はほとんどありません。この記事では、稟議書の目的や、なぜ必要なのか、基本的な読み方や意味などについて解説しますので参考にしてください。

稟議書とは何か?

書類はイメージです

稟議書とは「りんぎしょ」と読み、契約など業務上の重要な決定や行動を行う際に提出する文書を指します。稟議書の具体的な役割は、重要なプロジェクトの実行などに関する承認や、大きな予算を使用する際の承認です。稟議書は企業内での意思決定プロセスを透明化し、責任の所在を明確にするための手段として機能します。

新入社員が知っておくべき稟議書の必要性

学生時代に稟議書と関わった経験がある方は稀でしょう。多くの方が社会人になって初めて稟議書と関わるようになります。人によっては、初めて存在を知る方もいるかもしれません。学生時代とは違い、会社内では何かを承認してもらう際に稟議書が必要なケースが多いのです。

会社組織では、承認権限が明確に定められていることがほとんどです。承認権限のないことを勝手に進めてしまうと、怒られたり自分の評価が下がったりするだけではなく、場合によっては懲戒の対象になってしまうこともあります。とくに会社の利益に関わる判断は、必ず上司の承認が必要と考えておいたほうが良いでしょう。

面倒と考える方もいるかもしれませんが、稟議書は便利なものでもあります。たとえば、新入社員の立場で課長や部長に直接頼み事をするのは、なかなか難しいでしょう。しかし、稟議書を使えば話は別です。新入社員の意見を通すための武器であり、「言った言わない」の水掛け論を防ぐための道具にもなります。不慣れなうちは抵抗があるかもしれませんが、なるべく早く稟議書の扱いには慣れておいたほうが良いです。

稟議書を提出する相手は?

一般的に、稟議書を提出する相手は直属の上司が適切です。しかし、状況によっては異なる場合もあります。たとえば、企業の規模や組織の構造によっては、稟議書を提出する相手が上司の上司である場合や、特定の部門の責任者である場合もあります。また、プロジェクトや提案の性質によっては、関連する部門やチームのリーダーに提出することが適切な場合もあるでしょう。

重要なのは、稟議書を提出する相手が提案や要求に関連する権限を持ち、適切な決裁(申請や起案に対する最終的な判断)ができることです。したがって、稟議書を提出する前に、自身の提案や要求に関連する部門や役職を確認し、適切な相手に提出するよう注意する必要があります。提出先が明確であれば、意思決定プロセスが円滑に進むことが期待できます。

もしも、誰に稟議書を提出すれば良いのかわからない時は、直属の上司に相談すると良いでしょう。また、上司の上司に稟議書を提出する際も、直属の上司には伝えておいたほうが後々にトラブルにならなくて済みます。

新入社員が知るべき稟議書の書き方

稟議書の書き方には、とくに決まった形式はありません。ただし一般的には、提案の背景や目的、必要なリソースや予算、実行計画などが含むと稟議書は通りやすくなるでしょう。また、メリットだけではなくリスクも記載すると、より説得力が増すため、通りやすい稟議書を作成することができます。

通りやすい稟議書の書き方とは

稟議書を通すかどうかは直属の上司が決めることが多いので、可能であれば実際にその上司が過去に作った稟議書を見せてもらうと良いでしょう。上司本人が作った稟議書のフォーマットを真似すれば、「稟議書の書き方がおかしい」との理由で却下されることはなくなります。

まさか上司も、自分が書いた稟議書のフォーマットをそのまま流用されて「書き方がなっていない」とは言えないでしょう。ですから、フォーマットで稟議書がはねられることはなくなり、純粋な内容での勝負になります。

もしも、直属の上司に過去の稟議書を見せてもらうのが困難であるのなら、以下の記事を参考にしてください。こちらに一般的な稟議書の書き方を紹介してあります。

稟議書は一度めが勝負

稟議書は一度提出して却下されてしまうと、二度目以降も却下されやすくなってしまいます。もちろん書き直した二度目以降に通るもこともありますが、できれば一度目で勝負できるように最善を尽くしたいものです。

却下されてしまう履歴書の特徴のひとつに「検討するに値しない」と思われてしまうことが挙げられます。「検討するに値しない」と思われてしまう主な理由は、フォーマットが酷い。そして、誤字脱字が酷いなどです。誤字脱字が多いと稟議書に限らず、相手にされないことも多いので、提出前には誰かにチェックしてもらうことをおすすめします。

新入社員が知るべき稟議書の読み方

新卒の社員に稟議書の読み方を問われる機会はあまりないかもしれません。しかし、同僚が稟議書を作成する機会や、誰かが作成した稟議書を見せてもらう機会はあるでしょう。そのような時には「勉強」もしくは「いい経験」と考えて、稟議書の提案の目的を理解することが重要です。

読み方のポイントは稟議書の目的を知ること

どのような目的のために、どのように稟議書が作られるのかを知ることは、社会人として非常に大きな勉強になります。

また、提案された内容の背景や理由、必要なリソースや予算、実行計画などが書かれているのかも把握しておきましょう。その上で、その履歴書が通ったかどうかを知れば、後々自分が稟議書を提出する際に役立ちます。

稟議書の書き方・読み方:重要なポイントは?

自分で稟議書を提出する際も、他人の稟議書を見る際も、最も大事なのはその稟議書の提案が企業の戦略や目標に沿っているかどうかです。たとえば、社会貢献を強く意識している企業で、社会貢献への目的が強い稟議書ならば通りやすいでしょう。企業の戦略に沿っているからです。

一方、所属している企業が利益のみを追求する企業だった場合は、社会貢献への目的だけが強い稟議書を提出しても、通る可能性は低いでしょう。このような企業の場合、通るのは「企業として大きな利益が見込めそうな稟議書」です。

稟議書は通るように書くもの

もちろん、通る見込みの少ない稟議書の提出に意味がないわけではありません。しかし、心から「行動したい」と考えて稟議書を提出するのであれば、何かしらの策が必要です。「このままでは、稟議書が通る可能性は低い」と想定するなら、どうすれば稟議書が通りやすくなるのか考えましょう。

自分だけでは有益なアイディアは出ないかもしれません。その際には同僚や上司など、頼れる人の力を借りると解決策が見つかるかも知れません。

新入社員が知るべき稟議書の書き方・読み方:まとめ

この記事では、新卒社員が知るべき稟議書の基本的な内容を紹介しました。稟議書は組織内での意思決定や業務の進行において重要な役割を果たします。稟議書を通じて自らの提案や要求を上手に伝えるスキルを身につければ、企業内で活躍できる機会は確実に増えるでしょう。意見が通りにくい新入社員こそ、稟議書をうまく活用して自分の意見を社内で通す術を身につけるべきなのです。

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