近年、省エネの重要性があらゆる方面で高まっています。企業にとっても省エネは、環境保護とコスト削減の両面で大きなメリットがあります。
しかし、まだ具体的な省エネのための取り組みをしていない企業も少なくありません。その理由は、省エネへの取り組みを複雑に感じているからではないでしょうか。そこで本記事では、企業がすぐに始められる7つの省エネ施策について具体的に解説します。
すぐに始められる!省エネのための7つの施策
企業が行う省エネのための施策と聞くと大掛かりな印象を受けるかもしれません。
しかし、実際はすぐに始められるものも少なくないのです。全てを行うのではなく、できるところから始めていきましょう。ここでは、以下の7つの施策を紹介します。
- 照明のLED化
- デバイスの省エネ設定
- 空調設備の最適化
- エネルギー監査の実施
- 再生可能エネルギーの利用
- データセンターの効率化
- 従業員の意識向上と行動変革
省エネのための施策1:照明のLED化
LEDは従来の蛍光灯や白熱灯に比べてエネルギー効率が高く、寿命も長いため、長期的に見ると大幅なエネルギー削減が期待できます。もちろんLED照明の導入には初期投資が必要です。
しかし、エネルギーコストの削減効果により、短期間で投資回収が可能です。企業で取り組む省エネ対策としては、最も簡単にできるもののひとつでしょう。真っ先に検討するべき省エネ対策です。
省エネのための施策2:デバイスの省エネ設定
続いては、IT機器の省エネ設定です。パソコンやサーバーの省エネモードを有効にします。これは、デバイスが使用されていないときに自動的に低電力モードに切り替わる設定です。
できるだけ多くのデバイスを省エネ設定にすることで、エネルギー消費を効果的に削減できます。この省エネ対策も、簡単に実施できるものです。
ただし、従業員全員で取り組むものなので協力が必要です。従業員に対して、省エネ設定の重要性と具体的な方法を教育する必要があります。
省エネのための施策3:空調設備の最適化
空調設備は企業のエネルギー消費の大部分を占めます。とくに夏場や冬場では多くの電力を使うため、空調設備の省エネ化が成功すれば大きな効果が見込めます。
具体的には、最新のエネルギー効率の高い空調システムの導入が有効です。そうすることで、これまで以上の快適さを維持しながらエネルギー消費を削減できます。
ただし、新たな空調システムの導入には相応のコストもかかります。あまり予算を割けないのであれば、現存の空調システムのメンテナンスとフィルター交換を行うと良いでしょう。
メンテナンスやフィルター交換だけでも、無駄なエネルギー消費を防ぐことができます。
また、必要以上に冷暖房を使用しない試みも有効です。室温を適切に設定する自動制御システムを導入しましょう。
ただし、あまりに冷暖房の使用を制限してしまうと、従業員たちからの不評を買ってしまうため、適度に行うことをおすすめします。
省エネのための施策4:エネルギー監査の実施
前述した「空調設備の最適化」までが、すぐにでもできる施策なのに対して、ここから紹介するのは企業全体で計画的に取り組まなければならないものになります。まずは、現在のエネルギー消費状況を正確に把握することです。
エネルギー消費の現状把握として、企業がどの部門でどれだけのエネルギーを消費しているかを明確にしましょう。エネルギー消費の全体把握により、無駄を見つけやすくなります。
場合によっては専門家に依頼して、詳細なエネルギー監査を実施するのも良いです。監査では、エネルギーの使用状況を細かく分析し、改善の余地がある箇所を特定します。
監査結果に基づき、エネルギー浪費箇所を改善するための具体的な提案を行います。たとえば、古い設備の更新や運用方法の見直しが挙げられます。
省エネのための施策5:再生可能エネルギーの利用
続いては、再生可能エネルギーの活用についてです。具体的には、ソーラーパネルや風力発電システムを導入し、自家発電を行います。そうすることで、電力の外部依存度を減らし、エネルギーコストを削減することが可能です。
ソーラーパネルや風力発電システムの導入には大きなコストがかかりますが、公的補助金や助成金を利用できるケースもあります。
公的補助金や助成金が利用できれば、初期投資の負担を大幅に軽減できるでしょう。まずは、ソーラーパネルや風力発電システムを導入しようとする場合に、これらの制度が利用できるのかどうか調べてみましょう。
省エネのための施策6:データセンターの効率化
データセンターの効率化は、エネルギー消費の大幅な削減につながります。
たとえば、クラウドサービスを積極的に利用することで物理サーバーの数を減らせば、エネルギー消費を大幅に削減できます。データセンターの運用コストも同時に削減できるでしょう。
他には仮想化技術を導入することでサーバーの稼働率を向上させ、エネルギー効率を高めることもできます。仮想化により、一台の物理サーバーで複数の仮想サーバーの運用が可能です。
省エネのための施策7:従業員の意識向上と行動変革
最後に省エネのために従業員一人ひとりの意識と行動を変えてもらうことです。実は、これが最も大変かもしれません。どれだけ管理者や経営者が省エネに目を向けても、従業員たちの協力がなければ、達成できないものばかりだからです。
省エネに関する社員教育やトレーニングは、もちろん重要なので継続的に行っていきましょう。社内で省エネキャンペーンを実施し、省エネに貢献した従業員に対してインセンティブを提供すれば、彼らの省エネに対するモチベーションを高められます。
現時点で従業員の多くは、省エネへの関心が薄いかもしれません。しかし、企業側から従業員たちに省エネへ目を向けさせることで、彼らの意識も行動も変わっていくのです。
省エネのために活用したいおすすめサービス
ここでは省エネのためのおすすめサービスを厳選して紹介します。よかったらご検討ください。
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省エネのための企業施策:まとめ
省エネ対策について解説しました。この記事で紹介した内容の全てを一気にやろうとするのではなく、できるところから始めてください。省エネ対策は、始めること自体はそう難しくありません。続けていくほうが難しいのです。ですから、無理のない範囲で省エネ対策を行っていきましょう。