DX人材の育成が重要課題となっている今、自社にとって結果が出るDX研修コースの選定が必要とされています。しかし近年はeラーニング形式の研修が急速に普及しており、従来型の対面研修に加えて多種多様な選択肢を絞り込めない状況があるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、eラーニングのメリットを確認した後に、eラーニング研修コースの推奨選定基準を紹介します。
DX研修はeラーニングにすべきか?
eラーニングは対面による研修と比較してメリット、デメリットがあります。eラーニングにすべきかどうか、eラーニングの特徴を自社のニーズや予算と照らし合わせての判断をおすすめします。
eラーニングのメリット
どこでも開催できるうえに低コスト
eラーニング(electronic learning)とは、パソコンやスマートフォンなどのデバイスを利用して、記事や動画などのデジタルコンテンツを活用した学習方法の総称です。
eラーニングではインターネットに接続できる環境さえあれば、どこでも学習を進めることができます。また会場の確保や講師の移動が不要なため、会場費や講師の交通費を削減でき、長期的なコスト低減につなげることが可能です。
研修講師が対面で講義を行わない動画講義型のeラーニングでは、とくに低コストでの研修が可能となります。
柔軟に学習スケジュールを組むことができる
研修講師が対面で講義を行わない動画講義型のeラーニングのメリットは、受講者が自分のペースで学習できる点です。対面研修では特定の日時に参加する必要があります。
だから、業務との両立が難しい場合があるのです。動画講義型eラーニングではインターネットに接続できる環境さえあれば、いつでもどこでも学習を進めることができます。
日本のみならず海外にも展開可能
eラーニングはインターネット環境があればどこでも受講可能です。だから日本国内はもちろんのこと海外に展開する企業でも、全社員が同じ内容の研修を受けることができます。
たとえば、海外拠点の社員も本社と同じ研修を受けることができるため、企業全体で統一されたDXの理解とスキルを身につけることができるのです。
最新の研修教材での研修
eラーニング研修では、最新のテクノロジーやトレンドに対応したコンテンツの改訂が常に行われています。
DXの分野は変化のスピードがとても速いため、新しい知識やスキルの習得が常に求められるからです。eラーニングでは最新の教材への改訂が常に行われているため、社員は常に最新の知識を学んで業務に取り組むことができます。
eラーニングのデメリット
受講者同士の関係性構築が難しい
対面研修であれば参加者同士が直接交流することで、チームビルディングやネットワーキングを促進することができます。しかし、eラーニングでは受講者同士のコミュニケーションが制限されるため関係性構築が困難です。
多様な学習手法が制限される
グループ討議やロールプレイングなど、対面ならではの多様な学習手法の利用が難しくなります。
学習意欲の維持が難しい
自宅やオフィスでの学習は他の仕事や日常生活との両立が難しく集中力の維持が課題です。
それぞれのメリット・デメリットを考慮して、研修ニーズや状況に応じて適切なアプローチを選びましょう。
eラーニング研修コースの推奨選定基準
結果なしのeラーニング導入を避けるためには、自社のニーズに応じた選定基準の設定が大切です。以下に代表的な推奨選定基準を紹介します。これら選定基準を参考に、自社ならではの選定基準を設定しましょう。
基礎知識習得か実務適用か
基礎知識の習得を重視するか、実務適用を重視するかを選定します。企業のDX推進の段階や受講者のスキルレベルに応じて判断します。
動画講義型か対話型か
動画講義型か対話型かを選びます。動画講義型は受講者が自分のペースで視聴できるため、時間の制約が少ないのがメリットです。対話型は実践的な演習を通じて深い理解を促進できます。
短期集中か長期継続か
企業のDX推進の状況や受講者の業務負担に応じて最適な研修期間を設定が必要です。
初級向けか上級向けか
初級向けの研修は基礎から学びたい受講者に適しています。一方、上級向けの研修は専門的なスキルの学習向きです。企業のDX推進の状況や受講者のスキルレベルに応じて、最適な研修を決定します。
標準カリキュラムかカスタマイズが必要か
カスタマイズが必要ない場合、一貫性がある標準カリキュラムをメニューから選択が可能です。企業の特定のニーズや目標に合わせてのカスタマイズが必要な場合、カスタマイズ可能なカリキュラムを選定します。
無料・低価格か高価格か
予算に応じてのカリキュラム選択が必要です。一般的に動画講義型は無料または低価格帯が中心となります。またカスタマイズや手厚いサポートを必要とする場合、高価格帯からの選択となるでしょう。
効果なしの結果を避けるためには、自社のニーズや予算の範囲を考慮した選定基準の設定と選定が決め手になります。
おすすめのe-Learning:4つのDX研修の特徴
実績のあるe-Learning型DX研修の中から4つを選択しました。選定基準の中から横軸を[基礎知識習得×実務適用]、縦軸を[動画講義×対話型]とした4象限から、それぞれ代表的なものをひとつ選んでいます。
ジッセン!DX
- サービス名: ジッセン!DX
- 企業名:株式会社アイレップ
- URL:https://www.jissendx.com/
カスタマイズはできませんがシンプルなカリキュラムであり、一貫性のある学習が可能です。初心者向けで基礎から学べるため、DXの前提知識がない社員でも安心して受講できます。また低価格であるため予算に制約のある企業でも導入が容易です。
マナビDX
- サービス名:マナビDX
- 企業名:マナビDX事務局/独立行政法人情報処理推進機構(IPA)
- URL:https://manabi-dx.ipa.go.jp/
動画講義型から対話型まで揃っており基礎から学べるため、DXの知識がない社員でも安心して受講できます。
無料または低価格で利用できる講座を多く取り揃えており、コストを抑えたい企業に最適です。ただし高度な内容を学ぶには追加費用が発生する場合があります。
インターネット・アカデミー
- サービス名:IT研修サービス
- 企業名:インターネット・アカデミー
- URL:https://www.internetacademy.co.jp/
実務に直結する内容が学べるため、業務に活かせるスキルを習得することができます。また企業の特定のニーズや目標に合わせてカリキュラムをカスタマイズできるため、柔軟な対応が可能です。
高度なスキルや知識を学べるため、上級者向けの研修として最適ですが、初心者には難易度が高い可能性があります。また高価格帯が中心です。
B&DX株式会社 DX研修
- サービス名:DX研修
- 企業名:B&DX株式会社
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実務に直結する内容が学べるため、業務に活かせるスキルを習得することができます。また、企業の特定のニーズや目標に合わせてカリキュラムをカスタマイズできるため、柔軟な対応が可能です。
受講者へのサポート体制が充実しており高い学習効果を期待できます。なおこのコースは基礎知識を持っている受講者向けです。
結果の出るDX研修コースの選定に必要なこと
eラーニングには研修室における対面研修と比較して数多くのメリットがあります。日本国内のみならずグローバルに、どこでも開催できるのです。
教材の内容は常にトレンドを反映して最新のものに改訂されていますし、とくに動画講義の場合は自宅やオフィスなど場所を問わずに受講が可能です。
効果なしの結果を避けるためには適切な選定基準の設定と、自社のニーズや予算に応じた選定が大切です。ご参考までに実績のあるeラーニングDX研修コースを4つ紹介しました。この記事を参考にして、結果が出るDX研修コースの選定にお役立てください。