近年、サイバー攻撃の脅威はますます高まっています。とくに、エンドポイント(デバイスやネットワークに接続される最終的なユーザーの端末)は攻撃の主要な標的となっているため、企業側ではサイバー攻撃対策としてエンドポイントセキュリティを行わなければなりません。
本記事では初心者にも理解しやすい言葉でエンドポイントセキュリティに焦点を当て、効果的なサイバー攻撃対策のポイントを紹介します。
サイバー攻撃の脅威
サイバー攻撃は、企業にとって深刻な問題です。サイバー攻撃によって企業のデータや従業員の個人情報が危険にさらされる可能性が生じてしまいます。そのため、IT管理者は積極的かつ効果的な対策を講じることが求められるのです。
サイバー攻撃の脅威から企業を守るためには、総合的なアプローチが必要です。定期的なセキュリティ対策、従業員の教育、セキュリティソフトウェアの更新など、これらを組み合わせて実施することで、企業のデータや個人情報を確実に守ることができます。
エンドポイントセキュリティとは?
エンドポイントセキュリティは、コンピューターネットワーク内のさまざまなデバイスを守り、悪意ある脅威から保護するための対策として機能します。ここでのエンドポイントとは、主にパソコン、スマートフォン、タブレットなど、ネットワークに接続される個々のデバイスを指します。
エンドポイントセキュリティを理解することは、企業のIT管理者にとって極めて重要です。企業内の機密情報や顧客データなど貴重なリソースは、エンドポイントで取り扱われることが多く、その保護が急務とされています。
エンドポイントセキュリティの主な目的
エンドポイントセキュリティの主な目的は、デバイスを悪意ある攻撃やウイルスから守ることです。エンドポイントセキュリティを行うことで、従業員が利用する各デバイスが安全で信頼性のある状態に保たれます。
たとえば、社内で利用されているパソコンや外出先で使用されるスマートフォンなどが、セキュリティの脆弱性に晒されないようにすることが、IT管理者に求められることのひとつと言えるでしょう。
基本的な対策
エンドポイントセキュリティの実現には、いくつかの基本的な対策があります。基本的な対策として以下のものを紹介しますので、ご覧ください。
- 強力なパスワードと認証の重要性
- 常に最新のセキュリティソフトウェアを使用する
- データのバックアップと定期的な復元
強力なパスワードと認証の重要性
まず、従業員に強力なパスワードの利用を奨励し、定期的な変更を促すことです。シンプルなパスワードや一般的な言葉、または簡単に推測されるようなものは避け、複雑な組み合わせや数字、記号を取り入れることが重要です。この対策を行うことで、クラッカーが容易にパスワードを解読できるリスクを最小限に抑えることができます。
さらに、多要素認証を導入することで、セキュリティを一層強化できます。多要素認証とは、たとえば、通常のパスワードに加えてスマートフォンやメールに送られてくる確認コードを入力する仕組みです。追加の認証ステップがあるため、セキュリティが格段に向上します。
とくにリモートワークが一般的となっている企業では、社内ネットワークへのアクセスを慎重に管理するべきです。多要素認証はその要件を満たす理想的な手段と言えるでしょう。
常に最新のセキュリティソフトウェアを使用する
最新のセキュリティソフトウェアは通常のウイルス対策だけでなく、マルウェアやスパイウェア、不正アクセスからデバイスやネットワークを保護する機能も提供しています。しかし、古いバージョンのセキュリティソフトウェアでは最新の脆弱性への対応が難しくなります。定期的かつ適切な更新は、これらの新たな脅威からエンドポイントを守り抜くために不可欠です。
セキュリティソフトウェアの自動更新機能を有効にすることで、手動での更新作業を省力化し、セキュリティのアップデート漏れを防ぐことができるでしょう。
データのバックアップと定期的な復元
データのバックアップは、企業の機密情報や顧客データなど貴重な資産を守るうえで不可欠です。サイバー攻撃は巧妙化しており、感染や暗号化されたデータにアクセスできなくなるリスクが高まっています。このような状況に備えて、バックアップは予防策として非常に重要です。
定期的なバックアップは、データの変更や新たな情報の追加に迅速に対応できるだけでなく、データ復元の効率も向上させます。復元作業が迅速でスムーズであれば、サービスの停止時間を最小限にすることができ、ビジネスの継続性を確保することができます。
バックアップの際には、複数の場所にデータを保存することも重要です。オンプレミスのサーバーだけでなくクラウドサービスを活用することで、物理的な損傷や災害に対するリスクを分散させ、データの安全性を一層向上させることができます。
従業員達へのトレーニングも重要
従業員達が悪意あるメールに騙されないようにするためには、偽装されたリンクや添付ファイルの危険性を理解し、不審なメールに警戒心を持つことが重要です。リアルな事例やシミュレーションを用いて、従業員達が騙されないようにトレーニングを行いましょう。
たとえば、フィッシングメールに対する適切な対応方法や、不正アクセスの可能性に気付く方法などを勉強会等もよいでしょう。そうすることで、従業員達の自らの行動でサイバーセキュリティを向上させることが可能です。
おすすめのエンドポイントセキュリティ
ここまでの流れを踏まえておすすめのエンドポイントセキュリティを厳選して紹介します。これからエンドポイントセキュリティを強化しようと考えている企業の担当者の方は、以下のシステムを検討してみてください。
※これらの製品情報の閲覧には「DXPOオンライン会員登録」が必要です。
(株)NTTデータ ルウィーブ
Cisco Secure Endpoint
EPPとEDRを兼ね備えた統合型エンドポイントセキュリティ
マルウェアは今後さらに増え、凶悪に、サイバー攻撃の手法は年々高度化、高巧妙化しています。 侵入を防げなかった脅威を検知・対処するセキュリティ対策(EDR)で、多層防御を!
エンドポイントセキュリティ:まとめ
エンドポイントセキュリティは現代のデジタル環境において不可欠な要素です。強力なパスワード、セキュリティソフトウェアの更新、データのバックアップなどで、サイバー攻撃から大切な情報やデバイスを守りましょう。
重要なのは、本記事で紹介した対策を継続的に行うことです。定期的なデバイスのセキュリティチェックや従業員へのセキュリティ教育が、エンドポイントセキュリティを確立するうえでは欠かせません。企業のIT管理者にはこれらの対策を組織内に浸透させ、セキュリティの穴を最小限に抑えることが求められるのです。