6月、ポートメッセなごやにて開催 本分野 中部エリア最大級!260社※が出展!

※前半2日間(6/10~11)+後半2日間(6/12~13)の合計出展見込み者数

【相性抜群!?】新人もベテランも夢中に!DX教育を加速させる“ゲームの力”とは?

バックオフィス向け
バックオフィス向け

DX(デジタルトランスフォーメーション)を進める中で、「社員教育がうまくいかない」と感じていませんか?
特に、新人研修やベテラン社員のアイスブレイク(参加者の緊張を解きほぐすためのコミュニケーション)に苦戦している企業は少なくありません。

そんな中、注目されているのが“ゲームの力”を活用した教育手法です。
今回は、DX教育にゲーミフィケーションを取り入れることで、どのように学びが変わるのかを探っていきます。

ゲーミフィケーションとは?

ゲーミフィケーションとは、ゲームの仕組みをゲーム以外の場面に応用する考え方です。
教育やビジネスの現場では、学習や業務に「楽しさ」や「達成感」を加えることで、やる気を引き出す目的で使われています。

たとえば、以下のような要素を教育プロセスの中に組み込みます。

ゲーム要素説明
ポイント学習や行動に応じてスコアを付与する仕組み
バッジ特定の条件を達成したときに得られる称号や証明
レベルアップ学習の進捗に応じて段階的に成長を実感できる仕組み
クエスト形式小さな課題をクリアしていくステップ型の構成
ランキング他者との比較で競争心や達成感を刺激する

これらの要素をうまく取り入れることで、学習が「やらされるもの」から「やりたくなるもの」へと変わります。

なぜ今、DX教育にゲーミフィケーションが必要なのか?

DX教育の目的は、単にITツールを使えるようにすることではありません。
社員一人ひとりが、変化に対応しながら、デジタル技術を活用し、自主的に業務を改善・改革できるようになることが本質です。

しかし、現実には以下のような課題が多く見られます。

  • 研修が一方通行で、受講者が受け身になりがち
  • ベテラン社員が「自分には関係ない」と感じてしまう
  • 学習内容が実務と結びつかず、定着しにくい

こうした課題に対して、ゲーミフィケーションは有効なアプローチです。
ゲーム的な要素を取り入れることで、学習に「楽しさ」や「挑戦心」が加わり、自然と参加意欲が高まります。

また、即時のフィードバックや達成感があることで、学習の継続率も向上します。
結果として、こうした内発的動機付けがDX教育の定着と実践力の向上につながるのです。

DX教育におけるゲーミフィケーションの活用方法

ゲーミフィケーションは、DX教育や研修などさまざまな場面で活用できます。
以下は、具体的な活用例です。

事例1:九州電力が新人研修に「eスポーツ」を導入

九州電力は2025年度の新入社員研修に、初めて「eスポーツ」を導入。
グループ会社QTnetの協力のもと、480人の新入社員が10人ずつ48チームに分かれ、スマートフォンゲーム『ポケモンユナイト』で対戦。チーム対抗形式で、制限時間内により多くの得点を獲得することを競いました。

この取り組みには、いくつかの明確なメリットがあります。

  • チーム対抗で行うため、同期同士の自然なコミュニケーションが生まれやすくなる。これにより、入社直後の緊張感を和らげながら、協力し合う関係性を築くことができます。
  • eスポーツを活用することで、デジタルに対する抵抗感を減らし、デジタルリテラシー向上につながる。これは、DX推進において必要不可欠な素養を、楽しみながら身につける機会として体験できるメリットがある。
  • 従来の座学中心の研修と比べて、参加者のモチベーションが高まりやすい。ゲームというエンタメ要素が加わることで、学びに対する心理的ハードルが下がり、主体的な参加を促す効果が期待できる。

このように、eスポーツを活用した研修は、単なる娯楽ではなく、組織への帰属意識や協働力、デジタルスキルの育成といった多面的な効果をもたらす、非常に現代的で実践的な教育手法といえるでしょう。

引用:九州電力グループ、新人研修にeスポーツ –電気新聞ウェブサイト

事例2:旭化成、全社員DX教育にオープンバッジ導入で成果加速

旭化成は、全社員を対象としたDX教育の一環として、2021年6月から「オープンバッジ」を導入しています。この取り組みでは、社員のスキルを可視化することで、自律的かつ自発的な学習を促進し、eラーニングを活用したデジタル技術の習得を推進しています。

社員は5段階のスキルレベルのうち、レベル3以上の取得を目指しており、獲得したバッジはメール署名やSNSなどで社外へのスキル証明としても活用されています。

導入からわずか1年で成果が現れ、レベル1は約25,000名、レベル2は約19,000名、レベル3は約15,000名の社員が必須カリキュラムを修了し、オープンバッジを取得。
この取り組みは、社員の学習意欲を高めると同時に、企業全体のDX推進力を底上げする効果を上げています。

引用:加速する人材育成の革新的なソリューション「オープンバッジ」でスキルをコントロールする|NetLearning Official Blog|eラーニング最大手のネットラーニング

事例3:アソビズのゲームで学ぶチームとワーク

(株)アソビズ

体験型アソビ研修「謎解き宝探しフィールド」

相互理解と戦略性を促すフィールドワーク謎解き研修

フィールドワーク形式の研修コンテンツです。受講者はチーム対抗で端末のGPS機能とアナログ地図を使い決められた時間内で街を探索します。地域の再発見とチームビルディングに貢献します。

アソビズは、社内研修向け謎解きコミュニケーションプログラムなどゲームで学べるチームとワークをコンセプトにしたサービスを提供しています。戦略とチームワークが求められるゲームに挑戦しながら、コンセンサス形成、インバスケット思考などのビジネススキルを学ぶことができます。

新人もベテランも巻き込む“自走型”組織づくりへ

ゲーミフィケーションの魅力は、年齢や職種を問わず、誰でも楽しみながら学べる点にあります。
新人はゲーム感覚でスキルを吸収しやすく、ベテランは経験を活かして高得点を狙うなど、自然と世代を超えた学びが生まれます。

また、部署対抗のチーム戦やランキングを取り入れることで、部署間の交流や協力も促進されます。
うまくいけば、DX教育が単なる研修ではなく、人間関係を円滑にする組織文化の一部として根づいていくでしょう。

以下は、ゲーミフィケーションがもたらす組織への効果です。

効果内容
学習の継続性向上楽しさと達成感により、学びが習慣化される
世代間の壁を越える新人とベテランが同じルールで学べる
自発的な行動が生まれる指示されなくても、自ら学び・動くようになる
組織全体のDX意識が高まる共通の体験を通じて、変革への意識が共有される

DXは「人の変化」がなければ進みません。
だからこそ、全員が自然と巻き込まれる仕組みが必要なのです。

まとめ

DX教育を成功させるには、社員が「自分ごと」として学びに向き合うことが欠かせません。
そのためには、学びを“楽しい”ものに変える工夫が必要です。

ゲーミフィケーションは、学習のハードルを下げ、継続と実践を促す強力な手段です。
新人もベテランも夢中になれる仕組みをつくることで、組織全体の変革が加速します。

「やらされる研修」から「やりたくなる学び」へ。
DXの第一歩は、ゲームの力で踏み出せるかもしれません。

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