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デジタルリテラシーはなぜ必要?AI技術の進化とデジタル社会の新たな脅威

業務効率化のためのプロンプト例 バックオフィス向け
バックオフィス向け

現代社会では、スマートフォンやパソコンを使った情報収集やコミュニケーション、業務の効率化に加え、AIの活用も普及してきました。デジタル技術は、急速な進歩と発展により、すでに日常生活やビジネスにおいて欠かせない存在になったと言えます。

利便性を追求し、生活を豊かにする一方で、これらの技術には、時に人々の生活や権利を脅かす側面を持つことも事実です。本記事では、デジタルリテラシーがなぜ重要なのか、その理由と具体的な高め方、そして近年のデジタルリスクについて詳しく解説します。

デジタルリテラシーとは?

デジタルリテラシーとは、デジタルリテラシーとは、デジタル技術を効果的に利用し、情報を批判的に評価し、問題を解決する能力を指します。

リテラシーの本来の意味は『文字を理解し文章を書く能力』ですが、デジタルリテラシーはこれをデジタル技術に関連するスキルや知識に拡張した概念です。

デジタルリテラシーが必要な理由

  • デジタルデバイスの普及: スマートフォンやタブレット、パソコンなどのデバイスが日常生活に普及しているため、個人にリスクが及ぶ可能性があります。これにより、デジタルリテラシーを高める必要があります。
  • DX化による生産性向上: リモートワークやデジタルトランスフォーメーション(DX)が進む中で、デジタルリテラシーの重要性が増しています。コミュニケーションツールやナレッジツールを活用して効率的に業務を遂行することで、生産性を向上させることができるため、ビジネスでも活用されています。
  • 情報セキュリティ: デジタルリテラシーが高まることで、情報セキュリティに対する意識も向上します。これにより、データ漏洩やサイバー攻撃のリスクを低減できます。例えば、強力なパスワードの設定や二要素認証の利用、フィッシング詐欺への対策などが挙げられます。また、企業のプロジェクト管理ツールは機密性の高い情報を扱うため、リテラシーの向上が必要です。
  • 競争力の維持: デジタルリテラシーを高めることで、オンライン上のプラットフォームにおけるコンテンツ制作やアクセス解析ツールなど新しい技術やツールを迅速に取り入れ、分析し、競争力を強化することができます。これにより、市場での優位性を保つことができます。

デジタルリテラシーを高める方法

デジタルリテラシーを高めるポイント
  • 危機予測:リスクがあるかもしれないという危機意識を持ち、考えられる対策方法を想定することが重要です。これにより、デジタルリテラシーを高めることができます。
  • チャレンジ精神:過去の方法では解決できない問題を、最先端の技術を用いた手法で解決するポジティブな変革がデジタルリテラシーを高める要因となります。
  • 興味関心と柔軟性:デジタル技術は日々進化しており、今までの枠にとらわれない方法と概念で問題を解決する可能性があります。知識をアップデートし、新しい情報への興味を持つことが大切です。
  • リスク体験:小規模なプロジェクトや実験的な取り組みを通じて、新しい技術や方法を試し、失敗から学ぶ文化を醸成します。これにより、チャレンジしやすい環境と、危険を伴うケースへの判断力と背景理解が深まります。
  • 教育とトレーニング:社内研修プログラムやオンライン学習プラットフォームの導入、定期的な勉強会やワークショップの開催が重要です。社内のエキスパートを講師に招いたり、メンター制度を導入することで、実践的な知識を共有します。
  • スキルへの評価:デジタル技術に精通した社員への適切な評価が重要です。高い能力を持つ社員が他社に引き抜かれないよう、ITスキルに対する評価の見直しを行い、ノウハウの共有と蓄積を促進します。

AI時代のデジタルリテラシーと新たな脅威

脅威
Security alert of computer. Exclamation icon and laptop. Close up of hands typing.

近年、AIの利便性が広く認知され、普及が進んでいます。それにより、AIに対するデジタルリテラシーの向上も必要不可欠となります。

AI時代のリスクと課題

  • 誤った情報の拡散: AIが生成した情報が誤っている場合、それが広まることで社会を混乱させるリスクがあります。例えば、ディープフェイク技術を用いた虚偽情報の拡散や、AIボットによる大量の偽情報の拡散が挙げられます。
  • なりすまし: AIを利用して他人になりすますことが可能になり、個人情報の盗難や詐欺が増加するリスクがあります。
  • 公平性とバイアスの問題: AIの判断は、トレーニングデータに含まれる偏りに影響されるため、不公平な結果をもたらす可能性があります。例えば、SNSの「おすすめ」機能やAIによる情報生成の偏りが問題となります
  • プライバシーの侵害: AIが大量のデータを収集・分析することで、個人のプライバシーが侵害されるリスクがあります。特に顔認識技術や音声アシスタントの利用が増える中で、個人情報の保護が重要です。
  • サイバー攻撃: AIの脆弱性を狙ったサイバー攻撃のリスクも存在します。例えば、悪質なデータを学習させて誤ったアウトプットを引き起こす攻撃や、機密データを引き出す攻撃などが考えられます。
  • 知的財産権の侵害: AIが生成するコンテンツが他者の著作権や特許を侵害する可能性があります。例えば、AIが生成した文章や画像が既存の著作物に酷似している場合、法的な問題が発生することがあります。
  • 業務ミスの発生: AIの過信による業務ミスのリスクもあります。AIは万能ではなく、適切に利用しないと倫理的な問題や事故につながる可能性があります。

対策と新たなデジタルリテラシー

  • 技術的対策: AIによる誤情報の拡散を防ぐために、情報の真偽を確認する技術やツールの開発が進められています。例えば、ディープフェイク検出技術やAI生成コンテンツの識別技術などが挙げられます。
  • エビデンスの確認: SNSにおいて、X(Twitter)では嘘の情報や説明が足りない投稿に対して「コミュニティノート」が表示され、一般ユーザーが補足する対応がとられています。このように、情報の真偽や信憑性を確認することが重要です。特に、ネガティブなやりとりや炎上している話題、災害などの有事には注意が必要です。
  • バイアスの回避:AIが生成する情報のバイアスを避けるためには、様々なジャンルやメディアから情報を取得することが重要です。異なる報道機関や国外のニュースを比較することで、より多角的で公平な情報を得ることができます。
  • セキュリティ保護: 企業が保有する社外秘情報は、競争力や信用に直結する重要な資産です。AIは大量のデータを収集・分析するため、機械学習や内部不正、技術的なバグが発生する可能性を考慮する必要があります。個人情報や企業の重要なデータを活用した質問や生成結果の利用は避けましょう。
  • プライバシー保護:偽の通販サイトによる詐欺被害や、海外通販サイトによるクレジットカード情報や住所の漏洩が問題となっています。宅配業者やアルバイトによる個人情報漏洩も話題になりました。個人情報の保護が重要です。
  • セキュリティの脆弱性への対策:AIや通信機器が含まれる架電などは、誤作動やハッキングによる個人情報の漏洩の可能性があります。スマートスピーカーやロボット掃除機などのカメラ付き家電は信頼のおけるメーカーを利用しましょう。

デジタルリテラシーの未来と展望

デジタルリテラシーの重要性は今後ますます高まります。技術の進化とともに、新たなリスクや課題が生まれる一方で、それに対応するためのスキルや知識も進化していく必要があります。

デジタルリテラシー教育の進化

デジタルリテラシー教育は、学校教育や職場研修だけでなく、社会全体で取り組むべき課題です。以下のような取り組みが期待されます。

  • カリキュラムの充実: SNSをはじめデジタルが当たり前となった日常では、デジタルに触れる年齢層の制限も今より拡張されることが予想されます。個人情報の漏洩や犯罪との遭遇リスクの増加から、学校教育や職場研修だけでなく、家庭での教育も重要です。
    親子でデジタル技術について学び、家庭内でのルールを設定することで、子供たちのデジタルリテラシーを高めることができます。学校教育では、教員不足という背景がある中で、デジタルリテラシーを学ぶカリキュラムの導入が進むだけでなく、教員自身の負担を軽減するための活用が期待されます。
  • 実践的なトレーニング: 職場においては、実際の業務に即したデジタルツールのトレーニングが求められます。勤怠やタスクの管理、ナレッジツールの使用方法、ネット販売の分析ツール導入などが当たり前となり、サイバー攻撃のシミュレーションやデータ漏洩対策の演習など、様々な面でデジタルリテラシーのトレーニングが必要です。
  • 生涯学習の推進: 技術の進化に伴い、デジタルリテラシーも常にアップデートが必要です。例えば、シニアの生涯学習の一環として、生活に関わる交通や医療、店舗購入のキャッシュレスの利用方法など、定期的に新しい技術やリスクに対応するための学習機会を提供することが重要です。

デジタルリテラシーと社会的責任

普及による影響やリスクが身近になるのであれば、デジタルリテラシーは個人のスキルだけでなく、社会全体の責任として捉えるべきです。

  • 企業の役割: 企業は従業員のデジタルリテラシー向上に積極的に取り組むべきです。少子高齢化や人口減少により、デジタル技術による管理や自動化がますます重要となります。効率化や精度向上を実現するためには、企業自体がデジタルリテラシーの高い組織であることが求められます。
  • 政府の役割: 政府はデジタルリテラシー教育の推進やセキュリティ対策の強化に向けた政策を策定する必要があります。デジタル技術の利用においては、ルールや責任の所在を明確にすることが重要です。特に、AIの判断や自動化されたシステムの利用においては、責任の所在を明確にする必要があります。また、デジタル技術の普及に伴うリスクに対する法整備も重要です。
  • コミュニティの役割: 地域社会やコミュニティも、デジタルリテラシー向上のための活動を支援することが求められます。例えば、地域の図書館やコミュニティセンターでのワークショップやセミナーの開催が考えられます。地方創生や官民一体となった情報交流の機会も重要です。

まとめ

デジタルリテラシーは、現代社会において不可欠なスキルです。その重要性は今後ますます高まることが予想されます。技術の進化とともに、新たなリスクや課題が生まれる一方で、それに対応するためのスキルや知識も進化していく必要があります。

個人、企業、政府、コミュニティが一体となってデジタルリテラシーの向上に取り組むことで、安全で豊かなデジタル社会を実現することができるでしょう。

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