3月、インテックス大阪にて開催 本分野 関西最大級!410社※が出展!

※前半2日間(3/11~12)+後半2日間(3/13~14)の合計出展見込み者数

不正経費を見逃さない!よくある5つの事例とその防止策

経理・財務システム
経理・財務システム

経費精算における不正は企業に大きな損失をもたらします。財務的損失のみならず、企業の内部統制に対する信頼の毀損、ブランドイメージの低下などの多くのリスクを招きます。また、不正の監視と検出には大きな労力がかかることも事実です。

この記事では、どのような不正経費が行われやすいのかを紹介し、それらの不正を踏まえた上での防止策をお伝えします。

よくある不正経費:5つの事例

まずは代表的な不正経費の事例は下記となります。

  1. 架空請求
  2. 経費水増し
  3. 多重請求
  4. 通勤手当の不正
  5. 経費の私的利用

1. 架空請求

実際には発生していない支出を捏造して会社に経費として申請する不正行為です。

たとえば、存在しない出張の交通費や宿泊費を請求する(カラ出張)取引先との接待を装い、実際にはプライベートの飲食費を経費として申請したり、領収書を偽装したりする行為などがあります。架空請求は個人が単独で行うこともありますが、関係者が協力して虚偽の請求書を作成する場合もあります。

後者のように取引先や第三者を巻き込んでいる場合、発覚した際にはより大きな信用問題に発展してしまうでしょう。

架空請求を防ぐためには

架空請求を防ぐためには、従業員に対して不正のリスクや倫理についての教育を行い、意識を高める他、請求書や取引内容を厳密に確認する体制を整えることが重要です。

また、AIによる自動チェック機能を持つシステムを導入することで、不正を未然に防ぐことができます。

電子請求書システムを活用

電子請求書システムを活用することで、請求内容の履歴や発行元を容易に追跡でき、不審な請求を特定しやすくなります。また、取引先を登録制にして事前審査を行えば、信頼性の低い業者との接触を防ぐことも可能です。

2. 経費水増し

経費水増しは、実際にかかった費用以上の金額を経費として申請し、不正に利益を得る行為です。

たとえば、出張時に実際には2万円のホテル代で済んだところを、3万円と報告するようなケースです。宿泊費だけではなく、飲食費や交通費を過剰に申請する手口もこれに含まれます。

この不正行為は、経費精算プロセスが甘い企業で起こりやすく、「小額」ということで見過ごされているケースも少なくありません。

また、領収書の改ざんによる水増しは、提出された領収書の金額や内容を変更することで、不正に高額な経費を請求する方法です。(金額部分や日付を書き換えたり、コピーした領収書を組み合わせて高額なものに見せかけたりするケースがあります。)改ざんの痕跡は分かりにくく、紙の領収書が主流の場合は特に発見が難しいことがあります。

経費水増しを防ぐためには

経費水増しを防ぐためには、経費精算プロセスを厳格化することが必要です。

具体的には、全ての経費申請に領収書や明細書の提出を義務付け、金額や内容が適正であることを確認する仕組みを導入します。これに加え、領収書の原本や電子版を管理し、改ざんや虚偽申請を防ぐ対策が有効です。

電子領収書を義務化することで、手書き領収書や紙媒体特有の改ざんリスクを大幅に軽減できるでしょう。電子領収書であれば、発行元がデジタル証明を付与するため、改ざんが非常に困難になります。また、AI-OCR技術を活用した経費精算システムでは領収書の画像を解析し、金額や日付の改ざんを検出することが可能なため、不正請求を未然に防ぐことができます。

経費精算システムの導入が効果的

経費精算システムの導入が効果的です。

クラウド型の精算システムのAI不正検知システムを利用することで、申請内容をリアルタイムで確認できるだけでなく、申請された金額が通常より高額な場合や、同様の経費の平均値から大きく外れている場合、頻繁な出張費などの不自然な申請を自動的に検出することができます。

3. 多重請求

多重請求とは、同じ取引やサービスに対して、経費を複数回申請して、不正に利益を得る行為です。

たとえば、同じ領収書をコピーして複数回使用し、経費精算を繰り返す手口が挙げられます。この不正は、とくに経費精算のデジタル化が不十分な企業で発生しやすい傾向があります。

多重請求を防ぐためには

領収書の原本提出の義務付けとともに、領収書の電子化や、経費精算システムを導入することで、多重請求のリスクを大幅に低減できます。システムを利用すると、過去に提出された請求書や経費申請がデータベースで一元管理されるため、同じ領収書が再申請されると自動的に検知することが可能です。

多重請求は、意図的な不正だけでなく、システムの不具合や人的ミスによっても発生することがあり、自動チェック機能などの対策を講じることで、多重請求を防ぐことができます。

4. 通勤手当の不正

通勤手当の不正は、実際の通勤経路や交通手段を偽り、過剰な交通費を受け取る行為を指します。

たとえば引っ越し後も以前の長距離通勤の手当を受け取り続ける、実際は自転車通勤なのに電車定期代を申請するなどが典型例です。

通勤手当の不正を防ぐためには

通勤手当の不正を防ぐためには、社員が通勤経路や利用する交通機関を申請する際に、運賃証明書や交通系ICカードの利用履歴を提出させるルールを設けることが効果的です。

また、経路検索機能や交通系ICカードとの連携機能を持つ経費精算システムでは、申請された通勤経路と実際の経路を比較し、不正を検出することが可能です。

5. 経費の私的利用

経費での消耗品や文具などの備品の私物購入や、取引先との接待を装い、接待交際費としてプライベートでの食費を経費申請するケースです。経費の私的利用などの不正は、判断が非常に難しい場合もあります。目的と用途を明確にし、適正な管理を行いましょう。

経費の私的利用を防ぐためには

接待交際費については、関係性や取引先との接待内容を具体的に申請させることで、予防できるケースがあります。例えば、領収書の内容の確認とあわせ、「○○社の担当者との商談のための夕食」といった具体的な記述を求めると良いでしょう。

また、従業員に対して、経費の適正な利用について従業員に教育を行い、不正行為のリスクや論理についての意識を高めます。

おすすめの不正経費検出ツール

不正検出のために開発された専用ツールを紹介するので、よかったら導入をご検討ください。


※これらの製品情報の閲覧には「DXPOオンライン会員登録」が必要です。

不正経費のよくある5つの事例と対応策:まとめ

主な不正経費の事例と不正経費を防ぐための対応策を紹介しました。

経費精算の不正は、業務上横領罪や詐欺罪などの罪に問われる可能性があり、従業員や企業に大きな損失をもたらします。不正検出の徹底は経理業務の大きな負担となりますが、AIを活用した不正検出ツールの導入は、従業員の負担を減らしつつ不正検出の精度を高めることができます。

AIを活用することで、経理業務の効率化と不正防止の両立が可能となり、企業全体の健全な運営に貢献できるのです。

タイトルとURLをコピーしました