「検索される」から「AIに選ばれる」時代へ。Google検索が、AIによってまたさらに進化しました。
今回、新たに導入された「AIモード」は、検索結果の表示方法を大きく変え、SEOの常識にも影響を与えることが予想されています。
本記事では、この変化に対応すべく方法について説明します。
Google AIモードとは?
Googleの「AIモード」は、検索結果に対してAIが直接回答を生成する新しい検索機能です。(日本での提供開始時期については不明)
従来のようにリンクの一覧を表示するのではなく、AIが複数の情報源から要点をまとめ、回答として提示します。
たとえば「SEOの最新トレンドは?」と検索すると、AIが信頼できる情報を要約し、画像やリンク付きで表示してくれます。ユーザーはリンクをクリックせずに、必要な情報をその場で得られるようになります。
この変化により、SEOの目的は「検索結果に表示されること」から「AIに引用されること」へとシフトしていくことになります。
引用元:Google Japan Blog/検索における AI : 情報を超えた知性へ
SEOに与える影響とは?
AIモードの導入は、SEOの評価基準を大きく変える可能性があります。
これまでのSEOは、検索順位やクリック率(CTR)を重視してきました。
しかし、AIモードでは以下のような新しい評価軸が重要になります。
評価ポイント | 内容の例 |
---|---|
文脈の理解 | 単語の羅列ではなく、意味の通る文章かどうか |
情報の信頼性 | 出典の明記、著者情報、外部リンクの有無など |
構造の明確さ | 見出し、段落、リストなどで整理されているか |
ユーザー意図との一致 | 質問に対して的確に答えているか |
つまり、単にキーワードを詰め込むだけでは不十分で、AIが「信頼できる」と判断する構成や内容が求められます。
今すぐ見直すべきSEOの5つのポイント
AI時代に対応するために、SEO担当者が今すぐ見直すべきポイントを以下にまとめました。
① LLMO(大規模言語モデル最適化)を意識した構成
- 見出しや段落を明確に分ける
- FAQ形式や箇条書きを活用する
- 1ページ1テーマで情報を整理する
✅ ② 構造化データの活用
- スキーママークアップ(FAQ、レビュー、記事など)を実装
- 検索エンジンに情報の意味を伝える
- リッチリザルト表示の可能性も高まる
✅ ③ E-E-A-Tの強化(経験・専門性・権威性・信頼性)
- 著者プロフィールを明記
- 実績や資格を紹介
- 信頼できる外部リンクを活用
✅ ④ ゼロクリック対策としてのブランド露出
- コンテンツ内に自然にブランド名を含める
- ロゴやキャッチコピーを視覚的に配置
- 引用されてもブランドが伝わる工夫を
✅ ⑤ 自然言語検索への最適化
- 会話調のタイトルや見出しを使う
- 「〜とは?」「〜のやり方」など質問形式を活用
- ユーザーの検索意図に寄り添った表現を心がける
「検索される」から「引用される」へ
AIモードの登場により、SEOのゴールは「検索結果に表示される」ことから「AIに引用される」ことへと変わりつつあります。
特に引用されやすいのは、以下のようなコンテンツとされています。
- ユーザーの疑問に答えるFAQ形式の記事
- How-to(手順解説)やチェックリスト形式のコンテンツ
- 専門家による解説や体験談を含む記事
AIは、信頼性が高く、構造が明確で、ユーザーの意図に合った情報を優先的に取り上げます。
今後は「AIに選ばれる」ことを意識したコンテンツ設計が、SEO成功のカギとなるでしょう。
まとめ
GoogleのAIモードは、検索体験を大きく変えるだけでなく、SEOの考え方そのものを再定義しようとしています。読みやすく信憑性のあるサイトや専門性の高いサイトの、ニーズあるページは今まで以上にアクセスが増えるのではないでしょうか。
逆に、検索順位やキーワードだけに頼っていたサイトは、「AIに選ばれる」ためのコンテンツ設計が求められます。
今後のSEO対策が不要とるのではなく、より本質的な価値提供と、情報の整理・構造化がSEO/AIOのカギになるということでしょう。変化を恐れるのではなく、いち早く対応することで、AI時代の検索でも優位に立つことができるでしょう。
※AIの活用は、情報漏洩などのリスク対策を考慮した上で導入をご検討ください。
※この記事の内容やリンク先は、2025年6月10日掲載時点の情報に基づいています。変更される可能性がありますのでご了承ください。