ECサイトにおけるレビューは、単なる顧客からのフィードバックではありません。消費者行動に大きな影響を与える重要な要素です。とくに初めて訪れる顧客にとって、他の消費者の意見は購入を決断する際の重要な指標となるでしょう。ポジティブな口コミは売上を押し上げ、ネガティブな口コミは逆に購買意欲を削ぐ要因となります。
では、EC担当者はレビューに対してどのような対応を取るべきなのでしょうか。この記事では、口コミへの効果的な対応方法を紹介し、ECサイト運営者が知るべきポイントを解説します。
口コミへの基本対応4つ
ECサイトによっては、口コミに対しての対応をまったくしていないサイトもあります。しかし、対応しているサイトとしていないサイトなら、対応しているサイトのほうに顧客はより大きな信頼を寄せるものです。
とくに、まだあまり規模が大きくなく売上も伸びていないサイトなら、口コミに対して真摯に向き合う姿勢は、売上を伸ばすきっかけにもなるでしょう。
ただし、口コミへの返信には注意が必要です。以下の4つの基本は押さえるようにしてください。
- 迅速に対応する
- 丁寧に返信する
- 専任のチームを設ける
- コピペは極力行わない
口コミへの基本対応1:迅速に対応する
レビューに返信する際には、なるべく早く対応することです。できればレビューが投稿されてから24時間以内が望ましいでしょう。
とくにネガティブな口コミに関しては、できるだけ早く対応してください。そうすることで、顧客は自分の意見が尊重されていると感じやすいのです。
口コミへの基本対応2:丁寧に返信する
レビューへの返信はできるだけ丁寧に行います。丁寧に対応することで、誠意が伝わりやすくなるからです。とくにネガティブな口コミに対しては、問題解決に向けた具体的なアクションを示すことが求められます。
たとえば、「ご指摘いただいた点については、すぐに改善策を検討し、再発防止に努めて参ります」といった具体的な改善策を提示すれば、顧客に安心感を与えることが可能です。
口コミへの基本対応3:専任のチームを設ける
迅速かつ丁寧な対応を行うためには、組織内に口コミ対応のための専任チームを設けなければ難しいです。もしも担当者が一人しかいない場合、その担当者が休みの日には迅速な対応が困難でしょう。
そうならないように、最低でも担当者の他に補佐する役割が必要です。また、複数人で対応する場合は、人によって対応が変わってしまわないようにマニュアルを作っておくと良いでしょう。
口コミへの基本対応4:コピペは極力行わない
それぞれの口コミに企業からの返信があっても、その返信が全部同じ内容だったらどうでしょうか。他の顧客が見た時に「誠意ある対応」とは思いにくいでしょう。
同じような返信内容が続いてしまうのは仕方ありませんが、完全にコピペするのではなく少しでも文章に変化をもたせるように意識してください。ほんの少しの変化だったとしても、多くの顧客に与える印象は大きく変わります。
タイプ別:口コミへの対応
では、ここから先は口コミの種類を大きく3つに分けて、それぞれへの対応の仕方を紹介します。
- ポジティブな口コミへの対応
- ネガティブな口コミへの対応
- 嫌がらせ・言いがかりへの対応
これらへの対応について詳しく紹介するのでご覧ください。
ポジティブな口コミへの対応
ポジティブな口コミに対しての対応は、比較的難しくありません。感謝の気持ちを伝えることを意識すれば問題ないでしょう。顧客の期待に応えたことを強調し、今後のサービス向上に役立てる姿勢を示してください。
「この度は素晴らしい評価をいただき、誠にありがとうございます。今後ともご愛顧賜りますようお願い申し上げます」といった感謝の言葉を伝え、顧客との関係を強化します。
ポジティブな口コミはマーケティングに活用できる
ポジティブな口コミはマーケティングに活用することで、他の顧客に対する信頼感を大きく底上げすることが可能です。サイト上でに口コミの文章を掲載したりSNSでシェアをすれば、口コミの影響力を最大化させることができます。
ネガティブな口コミへの対応
問題はネガティブな口コミに対する対応です。信頼を取り戻し、顧客満足度を向上させるためには、問題解決に向けた具体的なアクションを示し、誠意を持って対応することが求められます。
たとえば「ご不便をおかけして申し訳ございません。お客様のご意見を元に、以下の点を改善いたします」といった具体的な改善策を提示することで、顧客に安心感を与えられる可能性は高まります。
改善策は伝えるだけではなく、実際に改善すること
より大事なのは、改善した結果を公開することです。たとえば、製品の品質管理体制を見直し、再発防止策を講じた旨を伝えると口コミを書いてくれた方だけではなく、他の顧客にも信用してもらえやすくなります。
嫌がらせ・言いがかりへの対応
残念ながらECサイトのレビュー欄には、謂れのない嫌がらせコメントが投稿されてしまうこともあります。このような場合も、迅速かつ適切に対応することが重要です。
まず、冷静に状況を評価し、本当に嫌がらせかどうかを確認しましょう。明らかに根拠のない攻撃的なコメントや誹謗中傷であれば、以下の手順を踏んで対処してください。
1. ガイドラインの確認と遵守
ECサイトの利用規約やコミュニティガイドラインを確認し、嫌がらせコメントがこれらの規定に違反しているかを確認します。多くのプラットフォームでは、誹謗中傷や嫌がらせを禁止しているため、該当する場合は適切な措置を取ることが可能です。
2. 報告機能の利用
プラットフォームに報告機能がある場合、嫌がらせコメントを報告しましょう。運営側がコメントを確認し、適切な対応を取るための手続きを進めることができます。
報告後は、コメントの削除やアカウントの制限などが行われる可能性があります。
3. 公式な返信
嫌がらせコメントに対して公式な返信を行うことも考慮しましょう。冷静で礼儀正しい態度を保ち、「この度はご不快な思いをさせてしまい申し訳ありません。
詳細については直接ご連絡いただけますか?」といった対応を示すことで、他の顧客にも誠実な対応を見せることができます。
4. 法的手段の検討
とくに悪質な場合や名誉毀損が疑われる場合は、法的手段を検討することも一つの方法です。必要に応じて、弁護士と相談し、適切な法的措置を取る準備を進めます。
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ECレビューの口コミ対策:まとめ
本記事では、ECサイトにおける口コミ対応の重要性と具体的な対応方法について解説しました。口コミは消費者行動に大きな影響を与えるため、迅速かつ丁寧な対応が求められます。是非、この記事での内容を参考にしてください。