展示会後は、会期中に得た会話や名刺などの情報を基にしたフォローアップが重要です。とくに「お礼メール」はビジネスチャンスを広げ、次のステップへつなげ、長期的な信頼関係を築くための重要なアクションです。
この記事では、展示会後のお礼メールの重要性、書き方のポイント、そしてすぐに使える例文やテンプレートを紹介します。

展示会のお礼メールの重要性

展示会の来場者は一日に数社~数十社ものブースを回るため、特定の企業や担当者を思い出してもらうのは簡単ではなく、こちらからのアプローチを意識しなくてはなりません。
ここで、ひとつの方法として、「お礼のメールを送る」というアプローチがあります。展示会後の「お礼」、つまりフォローアップメールを迅速に送ることで、会期中の会話の中でのサービスや企業情報などを思い出してもらい、他社との差別化を図ることができます。
顧客との関係性を深める
展示会後のお礼メールは、自社に対する信頼感やプロフェッショナリズムを相手に示すことができます。
名刺交換をしただけでは、商談や契約というステップにはなかなか進みません。対面し、次回の連絡予告や商談の希望を交えるなど、会期中に次のステップに繋がる会話がある事を前提に、「お礼のメールを送る」ことが関係性の構築に非常に重要なのです。
効果的な展示会後のお礼メール:3つのポイント

展示会へのお礼メールを効果的に作成するためには、以下の3つのポイントを押さえる必要があります。そうすることで単に感謝の気持ちを伝えるだけでなく、メールの効果を最大限に引き出すことができます。
- メールは迅速に送る
- メールの内容はパーソナライズすること
- フォローアップの意図を伝える
展示会後のお礼メールのポイント1:迅速さ
お礼メールは、できるだけ早く送信することが大切です。展示会から時間が経つほど、相手の記憶が薄れ、他の企業からの連絡に埋もれてしまう可能性が高まります。
理想的には、展示会が終わってから1~2日以内にメールを送信することが望ましく、スピード感を持って対応することで、相手に対して誠意を示すことができます。

展示会後のお礼メールのポイント2:パーソナライズ
メールの内容を相手に合わせてカスタマイズすることも重要です。
メールの冒頭から文末まで、定型文を感じさせる営業メールが初めての問い合わせで来たらどう思うでしょうか?無機質で「この担当者は機械的に送信しているな」と判断されてしまっては、展示会に出展する意味も、会期中の頑張りも無駄になってしまいます。
相手の名前はもちろんのこと、具体的な世間話などの会話の内容や相手が興味を示した商品・サービスに触れることで、「真摯に向き合っているな」「パートナーとして信頼できるかもしれない」と相手に感じてもらえる可能性も高まるでしょう。
たとえば、「○○製品に関心を示していただきありがとうございました」という一言や、「展示会でお話しした○○について、さらに詳細をお伝えできればと思います」といった具体的な記述は次のステップに進む際のスムーズなやりとりの一例です。
こうしたパーソナライズされたアプローチがあれば、メールを受け取った相手は「この企業は自分を覚えてくれている」と感じ、企業や商品により大きな関心を抱いてくれるでしょう。
展示会後のお礼メールのポイント3:フォローアップ
お礼メールは、単なる感謝の言葉で終わらせるべきではありません。次に繋がるアクションが明確であることが重要です。
たとえば「今後、具体的な商談の機会を設けさせていただければと思います。ご都合の良い日程をお知らせいただければ幸いです。」といった形で、具体的なアクションを提案することで、自然な流れで次のステップに繋げることができます。
展示会後のお礼メールの基本構成

効果的なお礼メールを作成する際の基本的な構成を以下にまとめます。この構成を参考にすることで、誰でもシンプルかつ効果的なメールを作成することができます。
展示会後のお礼メールの基本構成1:件名
件名はメールを開封してもらうための重要な要素です。シンプルかつ明確に、相手に展示会でのやり取りを思い出させる内容にすることがポイントです。
例文
- 「展示会でのご訪問、ありがとうございました【○○株式会社】」
- 「○○展示会にお越しいただき、ありがとうございました」
- 「展示会ご来場のお礼」
- 「展示会でお話しした件について」
- 「[展示会名]へのご来場、ありがとうございました」
展示会後のお礼メールの基本構成2:挨拶とお礼
最初に、展示会での訪問に対して感謝の気持ちを述べましょう。ここでは簡潔かつ丁寧に感謝を伝えることが大切です。
例文
- 「先日はお忙しい中、弊社ブースにお立ち寄りいただき誠にありがとうございました。」
- 「展示会でお会いできたことを大変嬉しく思います。」
- 「ご関心をお寄せいただき、ありがとうございます。」
展示会後のお礼メールの基本構成3:具体的なやり取りの振り返り
次に、展示会での具体的なやり取りや相手が興味を持っていた点について触れます。
これにより、相手がメールの内容をより具体的に思い出しやすくなります。
例文
- 「展示会では、[具体的な話題や製品]にご興味を示していただき、大変嬉しく思います。」
- 「展示会場では、[具体的な話題や製品]についてお話しでき、大変嬉しく思っております。」

展示会後のお礼メールの基本構成4:フォローアップの提案
フォローアップの意図を明示し、次のステップへのアクションを促します。ここでは、商談の提案やデモンストレーションの申し出など、具体的な提案を行います。
例文
- 「今後の商談やデモンストレーションについて、ご都合の良い日時をお知らせいただければ幸いです。」
- 「展示会でのご訪問時にお話しした[具体的な話題や製品]について、さらに詳しい情報を提供させていただければ幸いです。」
- 「展示会でお話しした[具体的な話題や製品]が、[お客様の会社名]様のビジネスにどのように役立つかについて、さらにご説明させていただければと思います。」
- 「さらに詳しい情報を提供させていただければ幸いです。」
展示会後のお礼メールの基本構成5:締めの言葉
最後に、改めて感謝を伝え、今後の関係構築をお願いする言葉で締めくくります。
例文
- 「今後とも、何かご不明な点がございましたら、どうぞお気軽にご連絡ください。」
- 「次回のフォローアップミーティングの日時についてもご相談させていただければと思います。」
- 「新製品情報など、さらに詳しい情報を提供させていただければ幸いです。」
- 「ご質問やご要望がございましたら、いつでもご連絡ください。」
- 「今後のご連絡を楽しみにしております。引き続き宜しくお願いいたします。」
展示会後のお礼メールのテンプレート

次に、すぐに使えるお礼メールのテンプレートを紹介します。先ほど紹介した「展示会後のお礼メールの基本構成」の1から5までを網羅したテンプレートです。
このテンプレートを基に、自社の状況や相手のニーズに合わせてカスタマイズをすれば、すぐにでも使える展示会のお礼メールが作れます。
件名:展示会でのご訪問、ありがとうございました【○○株式会社】
先日はお忙しい中、弊社ブースにお立ち寄りいただき誠にありがとうございました。展示会では、○○製品にご興味を示していただき、大変嬉しく思います。
○○様
展示会でお話しした内容を基に、今後の商談やデモンストレーションについて、是非、具体例をご提案させていただければと思います。ご都合の良い日時をお知らせいただけますと幸いです。
また、何かご不明な点や追加で必要な情報がございましたら、どうぞお気軽にご連絡ください。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
○○株式会社
○○部 ○○
展示会後のお礼メール:まとめ

展示会後のお礼メールは、ビジネス関係を深めるための重要な一歩です。
迅速かつ丁寧な対応は相手に好印象を与え、次の商談や契約に繋がる可能性を高めることができます。とくにパーソナライズされた内容や具体的なフォローアップの提案は、その先のビジネス展開を促すことができるでしょう。是非この記事を参考に、展示会出展の効果の最大化を目指してみてください。