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業務を内製化するメリットと失敗しがちな3つのポイント

業務を内製化するメリットと失敗しがちな3つのポイント 経営支援・DX推進
経営支援・DX推進

業務の内製化とは企業が外部委託やサードパーティーに依存せず、自社内で業務を遂行することを指します。

主にコスト削減を目的として、業務の内製化に取り組む企業が増えているようです。この記事では業務を内製化する際に、よく見られる失敗ポイントについて詳しく解説します。

業務の内製化とは

従来、企業は特定の業務やプロセスを外部の専門業者やサービスプロバイダーに委託することが一般的でしたが、内製化はその逆のアプローチです。自社内で全ての業務を遂行することを目指します。

あえて逆のアプローチをするのは、内製化にいくつかの大きなメリットがあるからです。まずは代表的なメリットを紹介しましょう。

業務の内製化を行う4つのメリット

代表的な内製化のメリットは以下の4つです。

  1. コスト削減
  2. ノウハウや経験の蓄積
  3. 品質管理の向上
  4. 柔軟性とスケーラビリティ

業務内製化のメリット1:コスト削減

コスト削減は業務を内製化する代表的なメリットです。これまで外部サービスに支払うコストがなくなることで、大幅なコスト削減が期待できます。

もちろん企業内で新たにリソースが必要になりますが、外部委託よりもコストパフォーマンスが上回る可能性は高いでしょう。

ただし現在、安価で業務の一部を引き受けてくれる業者と契約している場合は、コストの削減をあまり望めない可能性もあります。

業務内製化のメリット2:ノウハウや経験の蓄積

業務の外部委託の最大のデメリットは、どれだけ業績を積み重ねても外部委託している業務に関して、自社の従業員達の学びが少ないという点でした。

外部サービスに委託している業務に関しては、いつまで経っても自社にノウハウや経験が蓄積されません。

蓄積されたノウハウや経験は企業の財産

一方、業務を内製化すればノウハウや経験が従業員達に蓄積されます。蓄積されたノウハウや経験は企業の財産となり、競争力を維持するための重要な力となります。

自社内にその業務に長けている従業員がいないから、という理由で外部へ委託しているケースも少なくないかもしれません。

その場合、委託先がどのように業務をこなしているのかを知り、自分達でも学び、自社内で完結できるようにするプロセスが必要です。

このプロセスを行わないかぎり、いつまでも特定の業務を外部委託サービスに頼り続けなければなりません。

人を育てるのも企業の役割です。長い目で見れば、従業員にノウハウや経験を積ませて育てるほうが、コストパフォーマンス的にも圧倒的に優れています。

業務内製化のメリット3:品質管理の向上

外部サービスに依存することがなくなると、商品やサービスの品質基準を厳密に管理できるようになります。自社の品質基準に従った業務提供が常に可能になれば、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。

内製化のメリット4:柔軟性とスケーラビリティの向上

内製化には、急なニーズ変更や業務の拡張にも迅速に対応できるというメリットもあります。

市場の変化が大きく、それらに柔軟に対応していかなければならない業界では、迅速に対応できるかどうかで売上が大きく変わってしまうケースも少なくありません。

逆に言えば、市場の動きがあまり大きくなく、常に一定の量を生産し続けるような業界では、このメリットはあまり感じにくいでしょう。

内製化しやすい業務とは?

業務の内製化には向いている業務と、そうではない業務があります。内製化しやすい代表的な業務を以下に紹介します。

  • ソフトウェア開発:技術的な要素が強いため、内製化しやすい傾向があります。
  • データ処理:第三者を介入させないため、内製化によってデータセキュリティが向上するメリットがあります。
  • カスタマーサポートセンター:内製化によって顧客へのサポート品質を向上させることができます。
  • 内部システムおよびネットワーク管理:企業が自社のIT部門を構築することで、セキュリティと可用性を強化することができます。
  • 人事管理および採用業務:自社で人事部門を構築することで、従業員の採用や管理プロセスを効率化することができます。
  • マーケティングおよび広告管理:ブランド戦略の統一性や広告キャンペーンの効果を最大化できます。
  • 教育およびトレーニング業務:自社の教育部門を構築することができれば、コストをかけずに従業員のスキルや知識の向上を促進できます。

業務内製化の成功事例

業務内製化の成功事例1:日本経済新聞社

日本経済新聞社は外部委託から内製化への移行を進め、効率的で柔軟なシステムを実現しています。

基幹業務システムを「Oracle Cloud ERP」で刷新し、財務会計のフロントシステムをドリーム・アーツのクラウド型ローコード開発ツール「SmartDB」で内製開発しました。この新しいシステムは2023年9月に稼働を開始しました。

業務内製化の成功事例2:星野リゾート

星野リゾートでは「全スタッフIT人材化」を推進しています。

これは、スタッフ全員がITの力を活用できるようにする取り組みであり、ローコード・ノーコードツール「kintone」を使って、スタッフが自分たちのニーズに合ったアプリケーションを容易に開発できるようにしました。

業務内製化の成功事例3:シチズン時計

シチズン時計では社内ベンチャーを支援するための子会社を設立し、従業員の創造力を引き出しています。

この戦略は新しいビジネスアイデアを迅速に実現し、市場に投入できる環境を整備するためのものです。また、無人で24時間稼働が可能な技術を活用し、製品の品質向上と効率化を実現しています。

業務内製化:失敗しがちな3つのポイント

業務内製化にはメリットがあると同時に、失敗しがちな注意点もあります。代表的なポイントを3つ紹介しますので、ご覧ください。

  • 計画不足
  • スキル不足
  • 人材不足

業務内製化の失敗ケース1:計画不足

業務の内製化には、十分な計画が必要です。計画不足はその中でも最もよく見られる失敗ポイントのひとつだと考えられています。

とくに、計画段階での徹底的なリスク分析と課題の洗い出しが不可欠です。また、計画段階でスケジュールや予算の設定も行うことで業務の内製化プロセスをスムーズに進めることができます。

計画が不十分な場合、業務の内製化プロセスはスムーズに進行せず、予期せぬ遅延やコスト増加などの問題が生じる可能性があります。

計画不足からの失敗を防ぐためには?

業務の内製化に関する計画段階では、外部の専門家やコンサルタントの助言を求めたり、過去の内製化プロジェクトの成功例や失敗事例を参考にしたりすると、成功しやすくなるでしょう。

計画不足にならないためには、以下の点に注意すると良いです。

  • 適切なリソースの割り当て:十分なリソースを確保することで、プロジェクトの成功確率を高めることができます。
  • 適切なコミュニケーションと情報共有:プロジェクトの進捗状況や課題について定期的に議論し、チーム全体が目標に向かって協力することが重要です。
  • 柔軟性と適応性の確保:プロジェクトが進行する中で変化が生じた場合には、迅速かつ柔軟に対応することが必要です。
  • 成果の評価と改善:内製化プロセスの終了後にはプロジェクトの成果を評価し、改善点を洗い出すことが重要です。

業務内製化の失敗ケース2:スキル不足

業務の内製化に取り組む際、社内での技術的な技術やツールが不足していると、実装段階で深刻な問題が発生する可能性があります。

そうならないようには以下のポイントに注意すると良いです。

  • 適切な技術やツールの選定:将来的な拡張や変更にも対応できる柔軟性を持った技術やツールを選定すると、より好ましいでしょう。
  • 実装段階での技術的な課題への対応:技術的な課題が見落とされると、実装段階での作業の遅延や品質低下などの問題が生じる可能性があります。

業務内製化の失敗ケース3:人材不足

人材の適正評価が不十分な場合、プロジェクトの進行や成果に影響を及ぼす可能性があります。人材不足の課題解決のためには以下の点に注意すると良いです。

  • 適切な人材の選定:プロジェクトのニーズに合わせて、適切な人材を選定しましょう。
  • 人材の育成:従業員の成長と能力開発をサポートすることが重要です。
  • 外部からの人材活用:外部から人材を活用する場合は、彼らが企業の文化や価値観を理解し、業務に適切に対応できるための取り組みが必要です。

業務内製化:実現のための3つのポイント

ポイント1:内製化のコスト分析

業務の内製化を進める際には、初期投資と長期的なコスト対効果をしっかりと分析することが重要です。内製化には以下のコストが考えられます。

初期投資

  • 設備投資:新たに必要となる機器やソフトウェア、オフィス環境の整備などにかかる費用。
  • 人材採用・育成費:新たな人材を採用する場合の採用コストや、既存の従業員に対するトレーニング費用。
  • プロセス設計・実装費:業務プロセスを再設計し、内製化に合わせたシステムや手順を整備するためのコスト。

長期的なコスト対効果

  • 運用コスト:内製化後の維持管理費用、例えば人件費やシステム運用費。
  • 効率化によるコスト削減:内製化により外部委託コストが削減される一方、効率化によって得られるコスト削減効果を評価する。
  • ROI(投資対効果)の測定:内製化によって得られる利益や生産性向上の影響を測定し、初期投資に対するリターンを算出する。

具体的なコスト分析を行うことで、内製化の実現可能性を評価し、予算の見積もりを立てる際の参考になります。

ポイント2:業務内製化におけるリスクマネジメント

内製化には多くのメリットがある一方で、リスクも存在します。以下に主なリスクとその対策を紹介します。

主なリスク

  • スキル・知識の不足:内製化する業務に必要なスキルや知識が社内に不足している場合、業務の品質や効率に影響が出る可能性があります。
  • プロジェクトの遅延:計画通りに進まない、または予想以上の問題が発生することで、プロジェクトが遅延するリスクがあります。
  • コストオーバーラン:初期投資や運用コストが予算を超える可能性があります。

対策

  • リスクアセスメント:プロジェクトの初期段階でリスクを特定し、対応策を計画しておくことが重要です。
  • 専門家の活用:必要なスキルや知識が不足している場合は、専門家やコンサルタントを活用し、社内の能力を補完します。
  • 柔軟な計画変更:プロジェクトが遅延する可能性に備えて、柔軟に計画を見直し、リソースを再配置できる体制を整えます。

リスクマネジメントをしっかり行うことで、内製化のプロジェクトをスムーズに進め、予期しない問題に迅速に対応することができます。

ポイント3:内製化成功のためのチェックリスト

最後に内製化を成功させるためのチェックリストを用意しましたので、役立ててください。

1. 目的と目標の明確化

  • 内製化の目的と期待する成果を明確に定義していますか?
  • 具体的な目標やKPI(主要業績評価指標)を設定していますか?

2. 計画とリソースの確保

  • 内製化に向けた詳細なプロジェクト計画を策定していますか?
  • 必要な人材、設備、予算などのリソースを確保していますか?

3. スキルと知識の準備

  • 内製化に必要なスキルや知識を持った人材を確保していますか?
  • 従業員のトレーニングプランを策定し、実施していますか?

4. プロセスとシステムの整備

  • 業務プロセスを再設計し、内製化に適したシステムを導入していますか?
  • プロセスの標準化やドキュメント化が行われていますか?

5. リスク管理と対応策

  • リスクアセスメントを実施し、リスク対応策を策定していますか?
  • リスク発生時の対応フローや担当者を決定していますか?

6. 成果の評価と改善

  • 内製化の成果を定期的に評価し、改善点を洗い出していますか?
  • 成果の評価に基づき、必要な改善策を実施していますか?

このチェックリストを活用することで、内製化のプロジェクトを計画的に進め、成功に導くための準備が整えられます。

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業務内製化のメリットと失敗しがちなポイント:まとめ

業務を内製化することで、企業はコスト削減や品質管理の向上などのメリットを得ることができます。しかし、成功させるためには失敗しがちなポイントをあらかじめ押さえることが必要です。この記事で紹介した内容が参考になれば幸いです。

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