11月、東京ビッグサイトにて開催 本分野 日本最大級!320社※が出展!

※前半2日間(11/19~20)+後半2日間(11/21~22)の合計出展見込み者数

AIチャットボット作成の具体的なステップと見落としがちな注意点

コールセンター・CX
コールセンター・CX

AIチャットボットとは、データやログを基に自己学習し、ユーザーの質問に対して人間との対話のような的確な返答を目指すプログラムです。これにより、ユーザーとの自然な対話を模倣し、さまざまな質問に自動的に対応することができます。

AIチャットボットはカスタマーサポートや営業活動など、広範囲の業務の自動化に活用でき、大きなメリットを期待できます。

この記事では、AIチャットボット作成の具体的なステップや見落としがちな注意点を詳しく解説します。

AIチャットボット作成の具体的なステップ

AIチャットボット作成には、企画、要件定義から設計、実装、テスト、運用までの一連のステップを確実に進める必要があります。

以下はAIチャットボット作成の具体的なステップを詳しく説明したものです。

ステップ 1:目的の明確化と要件定義

AIチャットボットの作成においてははじめに、企画段階で作成するチャットボットの目的を明確にしたうえで要件を定義します。

  • 目的の明確化:はじめに必要なことは何を目的としたチャットボットを開発するのかを明確にすることです。たとえばカスタマーサポート、営業支援、社内業務の自動化など、ボットの役割を特定します。
  • ターゲットユーザーの特定:チャットボットを使用するターゲットユーザーを特定し、ユーザーシナリオを作成します。
  • プラットフォームの決定:チャットボットが稼働するプラットフォーム(Webサイト、モバイルアプリ、SNS、メッセンジャーアプリなど)を決定し、それに応じたインターフェースや技術要件の設定が必要です。

ステップ 2: 技術選定とインフラ設計

チャットボットをどの技術スタックやインフラで構築するかを決定します。

  • NLPエンジンの選定:次ステップはチャットボットの自然言語処理(NLP)機能を実現するためのNLPエンジンの選定です。Google Dialogflow、Microsoft Bot Framework、IBM Watson、Rasaなど、主要なNLPエンジンの中から最適なものを選定します。
  • クラウドインフラの設計:チャットボットはクラウド環境での運用が一般的です。AWS、Azure、Google Cloudなどのクラウドサービスを利用し、ボットのスケーラビリティや可用性、セキュリティ要件を満たすインフラ設計を行います。
  • データ管理とセキュリティ対策:チャットボットがユーザーの個人情報を扱う場合、データの保存、暗号化、プライバシー保護に対する対策が必要です。またGDPRやCCPAなどのデータ保護法規制に準拠する設計が求められます。

ステップ 3::会話フローとスクリプトの設計

チャットボットの会話シナリオの設計が必要です。

  • シナリオの作成:ユーザーの問い合わせパターンや想定される問題に基づき、チャットボットの会話フロー(ツリー構造)を設計します。ユーザーが質問する可能性の高い内容に対して、分岐点やフォローアップの質問も含めて細かい設計が必要です。
  • スクリプトの作成:チャットボットの応答メッセージを具体的に作成します。応答メッセージはできるだけ簡潔でわかりやすく、ユーザーに対して有益な情報を提供することが重要です。
  • インテントとエンティティの定義:ユーザーが入力するであろう意図(インテント)と、そこに含まれる特定の要素(エンティティ)を定義します。たとえば予約システムを想定した場合、ユーザーの「予約を取りたい」というインテントと、日時や場所などのエンティティを正確に定義する必要があります。

ステップ 4:AIモデルのトレーニングとテスト

AIチャットボットの精度を高めるために、十分なトレーニングデータを用いての学習が必要です。

  • トレーニングデータの収集と準備:実際のユーザーとの対話ログやFAQデータなど、チャットボットが学習するためのトレーニングデータを集めます。データはなるべく多様な表現を含むものが望ましく、正確なモデルを作成するためにとても重要です。
  • 機械学習モデルのトレーニング:集めたデータを用いて、NLPモデルをトレーニングします。ボットがユーザーの意図を正しく理解し、正確な応答を生成できるように、モデルのパラメータ調整が重要です。
  • テストとチューニング:チャットボットが実際にユーザーと対話できるか、テストを繰り返します。会話のフローがスムーズであるか、意図の認識が正確か、ボットが誤解しやすいシナリオに対して適切な応答ができるかなどを確認し、必要に応じて調整します。

ステップ 5:統合と展開

AIチャットボットの作成が完了したら実運用環境に展開します。

  • システムとの統合:チャットボットのCRM、ERP、または他の業務システムと統合が必要です。たとえば顧客の注文履歴を確認する場合、バックエンドシステムと連携する必要があります。
  • プラットフォームへの展開:最後はチャットボットを対象のプラットフォーム(Webサイト、メッセンジャーアプリ、SNSなど)に展開することです。これにより、ユーザーが実際にアクセスできる環境が整います。

ステップ 6:運用・モニタリングと改善

展開後もチャットボットのパフォーマンスを定期的に監視し、改善を行いましょう。

  • パフォーマンスのモニタリング:ユーザーとのやり取りの中で、チャットボットがどの程度正確に対応できているか、ユーザー満足度や成功率などのKPIをモニタリングします。
  • ユーザーフィードバックの収集:チャットボットの利用に対するユーザーからのフィードバックを集め、どの部分で問題が発生しているか、どのような改善が必要かを検討します。
  • 継続的な改善:チャットボットの応答精度を向上させるためには定期的にトレーニングデータを追加し、モデルの再トレーニングが必要です。

AIチャットボット作成の見落としがちな注意点

AIチャットボットの作成においては見落としがちな重要ポイントがいくつかあります。以下の点には特に注意するべきです。

AIチャットボット作成時の注意点1:ユーザー期待値の管理

チャットボットに対する期待が過剰に高くなるとユーザーが得られる実際の体験とのギャップが生まれ、不満足につながります。

AIチャットボット作成時の注意点2:過剰な機能設計とシンプルさの欠落

過剰で複雑な機能設計はユーザー体験を損なうことへの考慮が必要です。シンプルな設計を心がけましょう。

AIチャットボット作成時の注意点3:不十分なデータトレーニング

AIチャットボットの精度はトレーニングデータの質に大きく依存します。多様なトレーニングデータの収集や定期的な再学習が必要です。

AIチャットボット作成時の注意点4:コンテキスト管理の難しさ

チャットボットが複雑な会話を処理するときに、適切なコンテキストを保持できないことが問題になることがあります。

ユーザーが複数の質問を連続して行う場合や、会話が長引く場合に、過去のやり取りのコンテキストを適切に保持できるように設計することが重要です。

AIチャットボット作成時の注意点5:データプライバシーとセキュリティ対策の不足

ユーザーとの対話には個人情報やセンシティブなデータが含まれる可能性があります。

そのため、これらの情報を適切に保護することが必要です。

AIチャットボット作成時の注意点6:スケーラビリティ不足

チャットボットが想定外のアクセス集中や拡大に対処できないと、システムの停止や応答遅延が発生することがあります。

突発的なトラフィック増加に対応するための負荷分散や、スケーラビリティの設計が重要です。

おすすめAIチャットボット事例

※これらの製品情報の閲覧には「DXPOオンライン会員登録」が必要です。

それぞれに特徴を持つAIチャットボット事例を紹介します。詳しくは各製品の紹介ページをご覧ください。
※これらの製品情報の閲覧には「DXPOオンライン会員登録」が必要です。

アクセラテクノロジ(株)

ナレッジ×AIで業務革新 SolutionDesk

チケット×チャットによる抜け漏れの無い問合せ管理

お問合せをチケットとして管理。チケットにお客様や部門内、他部門・取引先とのやり取りの履歴をチャット形式で保存、案件ごとの経緯を確認可能。 担当者とその進捗を確認し、抜け漏れ防止。

(株)ObotAI

多言語チャットボット

多言語対応のAIチャットボット

12言語に対応した多言語チャットボット。「海外スタッフが育成する信頼の多言語AI」の提供をベースに多言語データはそれぞれの国のネイティブスタッフがデータ構築します。

まとめ顧客体験の継続的改善が成功の鍵

AIチャットボットの作成においては、作成ステップ(企画、要件定義、設計、実装、テスト、展開)を理解したうえで見落としがちな注意点に対処することが重要です。特に過剰な設計を避け、シンプルなユーザーインターフェースの実装を心がけましょう。

またユーザーの期待を適切に管理すると共に、コンテキスト管理やデータの多様性に留意する必要があります。これらの注意点を踏まえた顧客体験の継続的改善が成功の鍵です。

タイトルとURLをコピーしました